毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

四日市とんてきを食らう(2018年月イチ日本・2月編;その11)

イメージ 4 ▲三重県四日市市の「ご当地グルメ」と言えば、「四日市とんてき」!

 

 2018年2月24日、ごはんがススム!

 

 僕はB-1グランプリのファンでして、B-1グランプリに出展し「ご当地グルメでまちおこし」をしている全国各地の市民団体さんたちを応援したくて、このブログでも「十和田バラ焼き」や「八戸せんべい汁」、「青森しょうがみそおでん」、「黒石つゆ焼そば」、「富士宮やきそば」、「佐伯ごまだしうどん」など折に触れて紹介してきております。

 

 そんな僕が初めて四日市に来たからには、食べねばならぬものは「四日市とんてき」です。

 

 前夜泊まった近鉄四日市駅近くのホテルで、どこかお店はないかと尋ねたところ、近鉄四日市駅前のアーケード街「1番街商店街」にある「中華料理 一楽」さんを紹介されました。さっそく行ってみよう!

 

イメージ 5 ▲店頭に「四日市とんてき」の幟が立つ「中華料理 一楽」さん。

 

イメージ 6 ▲「とんてき定食」、すすめられております!

 

 「四日市とんてき」が誕生したのは、戦後まもなくのことらしい。

 

 四日市の百科事典「四日市ペディア」によれば、当初はうどん店だった「來來憲」の創業者が、1951年(昭和26年)頃に訪れた宮崎県で、外はこんがり焼け中がやわらかい豚肉料理(宮崎でそんな料理っていったいなんだろう?)に出会って感動し、四日市に戻ると、名古屋からソースや調味料を取り寄せるなどして試作に取り組み、誕生したのが「四日市とんてき」らしいです。

 

 B-1グランプリに出展しているのは「四日市とんてき協会」という団体さんですが、同協会では「四日市とんてき」を以下のように定義しています。
 
(1)ソテーした厚切りの豚肉である
(2)黒っぽい色の味の濃いソースが絡められている
(3)にんにくが添えられている
(4)付け合わせは千切りキャベツが主である

 

 以上4点がクリアされていれば味付けや肉質に細かい規定があるわけではないようです。一枚肉の片側からだけ切り込みを入れて、反対側は肉が全部つながっている「グローブ」といわれる独特な形も「とんてきスタイル」と言って「四日市とんてき」の特徴の一つですが、短冊状、棒状、細切れ等に切ったものもあります。

 

イメージ 3 ▲「一楽」さんの「とんてき定食」がついに眼前に登場。ごはんが進みすぎること間違いなし。

 

 11時開店の「一楽」さんに11時ちょっと過ぎに3人で入店し、すぐに4人掛けのテーブルに着席できたけれど、まだ開店したばかりだというのにけっこう客が入っていて、客が途切れるどころかどんどん増えてくるという感じ。にぎわってます。3人のうち2人は「とんてき定食」、1人が「酸辣湯麺(すわんらーたんめん)」を注文。

 

 待つことしばし、ついに初めての「四日市とんてき」が目の前に現れました!おおぅ、これは!!

 

 「一楽」さんのとんてきは「グローブ」ではなく、短冊状に切られていますが、なんともつややかな褐色のソースがみごとにからまっていて、しかもニンニクが丸ごとゴロゴロ入っていて、お昼に食べてこのあとだいじょうぶか状態。この姿形を見ながらだけでごはんが2杯ぐらいいけそうです。これに紅ショウガが添えられたどんぶりごはんとスープがついて定食の完成です。とんてきの短冊を一つ、口に放り込みます。うん、うまい!肉にはしっかりと弾力があり、よく噛んで食べることで染み出る肉汁がおいしさを倍増させ、またまたごはんが止まりません!「四日市とんてき」、スバラシイ。

 

 「酸辣湯麺」もおいしいです。野菜たっぷりの溶き卵風あんかけがたっぷりかかり、ほのかな酸味がたまらない。麺は縮れなし細麺ですが、けっこう黄色味が強く、あんがよく絡んで、酸味に刺激を受けながら、これもするりとおなかに入りそう。近鉄四日市の駅を降りたらそのままここに直結できそうな立地もあいまって繁盛している「一楽」さん、ごちそうさまでした!

 

イメージ 1 ▲野菜たっぷりの溶き卵風あんかけになってる「酸辣湯麺」もウマシ。

 

イメージ 2 ▲麺は縮れなしなるも、細麺にあんがよく絡んでウマシ。