毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

Tiết luộc măngとかMiến Vịtとか(ハノイでクリスマス!;その3)

イメージ 5 ▲クリスマスの夜にハノイの食堂で食べたもの。なにしろウマイ。

 

 2014年12月25日、ビア・ハノイ。

 

 さあ、ベトナム・ハノイで、クリスマス・ディナーです!

 

 お店の場所は正確にはわからないのですが、帰りはハノイ駅前にあるホテルまで歩いて帰れたので、わりと駅前エリアだったはずです。ふっるーーい建物で店先も暗ーいそのお店の中に入ると、両側の壁にどんぶりがぎっしり並んだ棚があり、その奥がテーブル席。そして、のちにこれがベトナムの「ごく普通」だと知ることになるのですが、テーブルが低くて、椅子がプラスチック製の低い腰掛け。このお店のテーブルと椅子はまだ高い方ではありましたが。

 

イメージ 2 ▲ごくごく普通の大衆食堂といった風情。

 

 ベトナム人の友人が、大好物だからと言ってまず注文したのは、たぶん「Tiết luộc măng」という名のもの。透明なスープの中に「Tiết luộc(血の塊まり)」と「Măng(メンマ)」が大量に入り、香菜も大量に散らしてあります。これらの具を甘塩っぱいタレにつけて食べるらしい。血の塊まりは香港でもお粥に入れて食べたりするので珍しくはないですが、僕はニガテ(^^ゞ。しかし、メンマは大好きであるからして、メンマやスープをいただいてみると、これがオイシイ!特にメンマは味付け、食感ともに病み付きになりそう!そして「Quẩy(揚げパン)」も忘れてはいけないらしい。中国の「油条」よりも小ぶりな揚げパンをスープに浸して食べるのです。

 

イメージ 1 ▲ハノイで最初に食べたものはコレ、「Tiết luộc măng」。赤黒いモノが血の塊まり。

 

 「Tiết luộc măng」を味わっているところへ次のモノが配膳。スープの表面が大量の香菜と青ネギみたいなのに覆われ、ところどころ顔を出しているのはアヒルの肉。これらをかき分けて中を探ると、透明なヌードルが出現。これは「Miến」といい、ハルサメのこと。日本のハルサメよりもだいぶ太い感じがします。ここは地鶏、というか、自然な環境で元気に育ったアヒル(鴨だったかも)の肉が評判らしく、この食べ物は「Miến Vịt」(鴨肉なら「Miến Ngan」)。スープはいい味が出ていて、アヒル(鴨?)肉の弾力ある噛み応えと肉汁のうまさに、ハルサメもつるつると入っていきます。

 

イメージ 3 ▲香菜や青ネギみたいなのやアヒル(鴨かも)肉に覆われてます。

 

イメージ 4 ▲その下に隠れているのはベトナムのハルサメ「Miến」。

 

 いやー、クリスマスの夜、ハノイのソウルフード的なものを満喫し、既にかなりシアワセでありますが、隣のおにいちゃんが食べているものが気になる。麺が透明ではなく、白いのです。友人にあれは何かと尋ねると、「Bún」だと言う。「Bún」とは「米粉(ビーフン)」のこと。よし、それもいただきましょう。アヒル肉じゃなくて鶏肉でもOKだとのことなので、今度は鶏肉を載せてもらい、メンマも追加してもらって、「Bún măng gà」にして食べます。アヒル肉、鴨肉と違って脂分がほとんどないので、スープがよりあっさりした感じになり、こちらも美味!

 

イメージ 6 ▲かなりあっさり味の「Bún măng gà」。メンマを追加したのは正解。

 

 ハノイの大衆食堂でのクリスマス・ディナー、大いに満足しました!友人はお店からバイクに乗って帰り、僕はぶらぶら歩いてホテルへ戻ります。

 

 ホテルの部屋に入って気づいたことは、「今日はビール飲んでない」。しかもホテルの冷蔵庫の中にはビールがある。ここはやはり、ハノイの地ビールを飲まないわけにはいかないでしょう。

 

 缶には大きく「Bia Hà Nội」と書いてあります。「ハノイビール」ってことですね。創業は1890年。1990年代にはデンマークの「カールスバーグ」とパートナー契約を結んで品質の向上を図り、「ビア・サイゴン」に次ぐベトナム第2位のビールになっているそうです。これを飲みながら、ハノイのクリスマスの夜は更けていったのでした……

 

イメージ 7 ▲「ビア・ハノイ」の350ml缶であります。