毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

瀋陽を離れる前に(Long Summer Vacation;その1)

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▲瀋陽桃仙空港36番ゲートで出発を待つ大阪関西行きCZ611便。

 

 2018年7月7日、七夕。

 

 中国瀋陽に転勤してきたのは2015年11月25日の酷寒の深夜のことでした。短くても3年はいられるだろうと思っていたのですが、突然帰国を言い渡され、8月中旬に荷物をまとめて瀋陽を撤退しなければならなくなりました。これは予想外のむごい仕打ち。日本に帰りたくない。引っ越しめんどうくさい。

 

 しかしどうにかなるわけでもないので、まずはありったけの休暇をかき集めて、帰国前に長い夏休みをとることに決定。いいでしょう、それぐらい。そんなわけで、瀋陽を離れる前に、7月7日から8月2日まで、ロング・サマー・バケーションであります。いろんなとこへいってきます。

 

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▲プッシュバックが終わり、地上係員が離れて、まもなくタキシング開始。

 

 七夕の朝を迎えた瀋陽は、雨が降ってきそうな曇り空。気温は低く、7時過ぎでまだ21℃で涼しい1日になりそう。しかし日本はこの夏も猛暑酷暑が続いているのではなかったか。だいじょうぶかな。

 

 早朝の瀋陽桃仙空港でさっさとチェックインを済ませ、これから乗るのは08:35発の大阪関西行き中国南方航空CZ611便。この日のCZ611便は36番ゲートからの出発で、機材はレジB-2283をつけたA321-200です。

 

 07:55に搭乗が始まり、32番K席に着席。この日の機材は、最前列1列4席だけがビジネスクラスで、2列目(31番)から4列目(33番)の3列18席が、プレミアムエコノミー仕様のエコノミー席。共同運航のJL5024便でチケットを交流するとこの席が割り振られます。大阪関西までの予定飛行時間は2時間20分とのこと。

 

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▲前夜到着した10:20発の東京成田行き全日空NH926便のA320neoも見えますね。

 

 08:15、定刻より20分も早くドアが閉まり、ドアが閉まってからけっこう待たされるといういつものパターンではなく、08:19にはさっそくプッシュバックされ、08:25にタキシングと、あまりにも順調な出発です。

 

 滑走路へ向かう途中の駐機場に、主翼ではなく胴体の後ろにエンジンをつけた中国南方航空の機材が駐機しているのが見えました。一瞬、お?これは中国北方航空時代のMD-90?と思い、写真に撮ったのですが、あとからよく見てみると、ちょっと違う感じ。エンジン横には「JT8D-200」と書いてあり、これはプラット・アンド・ホイットニー社の航空機エンジンのことで、これが装着されたのはMD-80シリーズなので、これは確かに中国南方航空のMD-80シリーズ機。しかし、どこにもレジが見当たらない。胴体の通常ならレジが書かれてある位置は、よく見えないけど、「培訓専用機」と書いてあるように見える。つまり訓練専用の機材だということでしょうか。そもそもそこにレジが書かれていないということは、これはもう退役機なんでしょうか?気になる機材であります。

 

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▲タキシング中の機窓から見えたCZのMD-80シリーズ機。訓練専用機材のように見えます。

 

 そして08:35に、CZ611便はRWY24から離陸し、すぐ雲の中に突入。雲上飛行が続きそうです。それにしても、機窓が白い雲になってみるとよくわかるのですが、窓に傷が多い!この機材は2002年に当時の中国北方航空機として導入され、吸収合併した中国南方航空へ引き継がれたもので、機齢16年ですが、それでこんなにキズモノになりますか!

 

 中国南方航空の日本便は、気を利かせてるつもりなのか、機内で日本映画が上映されることが多いです。シートテレビはないので、天井収納式の共用ディスプレイで見るしかないのですが、音が聞けなくても中国語字幕が出るので、それなりに見てられます。今回かかった映画は2017年公開の「8年越しの花嫁 奇跡の実話」。土屋太鳳、佐藤健主演、母親役の薬師丸ひろ子もよく、字幕だけで泣けた。あとから知ったが、これは実話らしい。実際にこんなことがあるものなんだなあ。

 

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▲いつもの「箱」とホットミールが配られました!

 

 さて、機内食の朝食です。いつものようにスナック類が入った紙箱とホットミールが配られます。紙箱の中には、ソーセージと山菜のサラダ、ナッツの小袋、真空パックのザーサイ、よく冷えた丸パン、そしてデザート的位置づけのものとしては、なんと「亀ゼリー」がついてます。これが機内で出てきたのは初めてかも。丸パンに山菜ソーセージをはさんで食べるのが僕の常ですが、今回はザーサイがありますね。ザーサイサンドにするのもなかなかオツなんですよね。

 

 ホットミールはチキンの醤油煮込み。記憶が定かではないのですが、外にチョイスはなくチキン1種類だけだったような気がします。濃い味に煮込まれているので、その汁とともにごはんが進み、けっこうしっかり食べられました。

 

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▲紙箱の中身。初めて「亀ゼリー」に出会ったぞ。

 

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▲ホットミールはチキンの醤油煮込みとライス。濃い味でごはんが進む。