毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

最新鋭機B787-9で香港へ(2018年月イチ日本・3月編;その12)

イメージ 1 ▲成田空港94番ゲートで出発を待っているのは最新鋭機B787-9で運航される香港行きJL735便。

 

 2018年3月18日、甘口「土佐しらぎく」。

 

 富山から乗った「かがやき528号」は15:20に東京に着き、すぐに15:33発の2037M特急「成田エクスプレス37号」に乗り換え、空港第2ビル駅に到着したのは16:27。この日の加賀温泉駅からの旅はまだもうちょっと続きます。

 

 これから乗るのは、18:10発の香港行きJL735便です。94番ゲートからの出発で、この日の機材はレジJA-862JをつけたB787-9、JALの最新鋭機であります。

 

イメージ 2 ▲春分の日を前に少し日も長くなってきましたか、成田空港第2ターミナル。

 

 17:50に搭乗が始まり、今回もマイレージでアップグレードしたので、ビジネスクラスの7番A席に着席。ビジネスクラスのシートは、最新鋭機ではありますがヘリンボーン形にフルフラットシートが並ぶ「JAL SKY SUITE Ⅲ」ではなく、従来型の「JAL SKY SUITE」。いや、それでもフルフラットになるしプライベート感は十分です。

 

 18:07にドアクローズとなり、本日は満席ですとのアナウンス。23インチのモニターに映し出されるフライトマップによれば、香港までの飛行距離は3,108kmで、予定飛行時間は4時間06分とのこと。18:12にプッシュバックし、18:17にタキシングが始まりましたが、夕方の出発ラッシュにぶつかり、出発待ちの行列は長く、ようやく18:41にRWY16Rから離陸できました。

 

イメージ 3 ▲出発ラッシュでかなり待たされてからようやく離陸。

 

 飛行高度40,000フィートで順調に巡航するようになると、機内サービスが始まります。日が暮れてのフライトなので、気兼ねなくアルコールを飲めると思い、遠慮なくヱビスビールをお願いします。もちろん、「あられミックス」のほかに、減載されてデフォルトでは配られなくなった「ドライなっとう」もコールをしたら2袋ももらえました。

 

 食事は和食をチョイス。満席ということだったので和食は当たらないかなとも思いましたが、特に問題なく和食はあるということでひと安心。それなら食事に合わせてのドリンクは日本酒にしよう。搭載銘柄は「獺祭 純米大吟醸50」と「土佐しらぎく 純米吟醸 山田錦」の2銘柄があり、「土佐しらぎく」は飲んだことがないので、こちらを注文。

 

 「土佐しらぎく」の蔵元は、高知県安芸郡芸西村の土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線和食駅近くにある1903年創業の「仙頭酒造場」。「土佐しらぎく」の純米吟醸は山田錦100%で精米歩合は50%で、初めて飲みましたが、蔵元HPの紹介に「お米の旨みをぎゅっと引き出したフルーティーな味わいのお酒です」とあるとおり、優しく華やかでなかなかの甘口です。

 

イメージ 4 ▲食事前のドリンクは遠慮なくヱビスビール。「ドライなっとう」コールも忘れずに。

 

イメージ 8 ▲食事のおともは初めて飲む高知の地酒「土佐しらぎく」。甘口です。

 

 さて、和食のメニューはと言えば、小鉢のお料理は「香の物」、「嶺岡豆腐 ドライトマト ジェノバペースト」、「鶏ももと揚げ筍 胡麻味噌 ポン酢ジュレ」、「菜の花 抹茶白和え」、そして「鴨スモーク 海老艶煮 海鮮真丈 玉子焼き 春菊のじゃこいくらおろし」。どれもこれも日本酒に合うものばかり。

 

 ところで「嶺岡豆腐」ってなんですか。「嶺岡」は房総半島の内陸部どまんなかあたりの「嶺岡山地」のことで、麓一帯では大昔から馬の放牧が行われていたそうな。江戸時代になってこの一帯が天領となり、八代将軍徳川吉宗がインドから連れてきた白牛を育て牛乳を取ったのが、日本の酪農の始まり。酪農発祥の地なんですね。さてその八代将軍徳川吉宗、ここを視察に来たときになぜか突然「豆腐食べたい」と言い出した。こんなところでいきなり言われてもおつきの料理人は困ります。大豆もなければニガリもない。しかし将軍様は豆腐を食べたいとおっしゃってる。料理人は悩んだ末(いや、実は一瞬でパッとひらめいたのかも。)、搾りたての牛乳とそこらへんの山からとってきた葛の根を使って豆腐らしき物を作ってみた。将軍吉宗、これを一口食べてみるや「うまい!」。以来、日本料理では牛乳を使ったものには「嶺岡」が付くようになったとか。ほー、知らなかった!つまり「嶺岡豆腐」って要するに牛乳プリンなのね。

 

イメージ 5 ▲機内食は和食をチョイス。香港線ぐらいだとこのワンプレートで一括提供ですが量など十分です。

 

イメージ 6 ▲豊富多彩な小鉢はどれも日本酒に合うんですー。菜の花を抹茶を使って白和えにするなんてニクい。

 

 台の物は「メカジキ バター醤油餡」。聞いただけでごはんに合いそうなメニュー。付け合わせはジャガイモ、レンコン、ニンジン、シイタケ、キヌサヤ、ベビーコーンと野菜も多く彩りも良し。これに白いごはんと味噌汁がつきます。僕はメカジキのような身の締まった魚はたいへん好きなので、バター醤油餡が絡んだメカジキ、まことにおいしい。ごはんがおかわりできたらいいのに。

 

 デザートは大きいカップのハーゲンダッツ・アイスクリーム(バニラ)。ここでいつもならホットコーヒーといくところですが、北京行きと違って香港行きは食事が終わっても到着までまだ時間がけっこうあるので、お酒を白ワインに変えて、もうしばらくまったりしちゃう。

 

 ふと眼下に目をやると、どこかの街の夜景が見えています。ちょうど台北市の上空を飛行中ですね。このあたりから更に1時間ちょっと飛んで、現地時間21:52にRWY07Rにランディング。この日の飛行時間は4時間11分でした。向かい風が強かったのかけっこうかかりましたね。21:58に48番ゲートにスポットインして、降機します。

 

イメージ 7 ▲台の物は、白いごはんに合い過ぎの「メカジキ バター醤油餡」。

 

イメージ 9 ▲デザートにアイスクリームが配られましたが、まだ時間に余裕はあるので白ワインもいただき。

 

イメージ 10 ▲眼下に見える夜景は台北市の中心部。淡水河と新店渓の合流地点が見えてます。