毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

さよならグアム(X'mas in Guam;その14)

イメージ 1 ▲グアムのゆるキャラ「グアムジラ」。最近名前が変わったとか。

 2017年12月25日、メリークリスマス。
 
 グアムのパンケーキ店「アイホップ」でぎっしりパンケーキを食べて、腹いっぱい。これから腹ごなしも兼ねて、強い日差しの中をホテルまで約2.8km、歩いて帰るかどうするか……

 とりあえず、メインストリートの「ペール・サン・ビトアーズ・ロード」を西へ向かってのんびり歩いて行きます。いやー、かなり暑いです。こんなに暑いクリスマスを過ごすのは初めてだ。

 しばらく歩いて行くと、両側に緑地が広がってきます。右側は「サンドキャッスル・シアター」のあたり。うん、「サンドキャッスル」、なんか聞き覚えがあるなと思ったら、不具合が出て乗れなくなってしまった水陸両用バス「ライドザダック」の乗車集合場所がここだったのだ。うーん、乗れなくて残念。

 そしてここにいるのがグアムのゆるキャラ「グアムジラ(Guamzilla)」。今は「グマモン」に改名したという噂も聞きましたが、どちらにしてもその由来が「ゴジラ」、「くまモン」と日本オリジナルのキャラクターだというのがほほえましいかも。

 と、そこに、グアム観光客御用達とも言える「赤いシャトルバス」のバス停(サンドキャッスル・ハイアットリージェンシー前)があったので、これに乗ってホテルへ帰ることに決定。あー、助かった。

イメージ 2 ▲グアム国際空港で見ることができたアメリカの国旗とグアムの旗。

 ホテルに戻って荷物を引き取り、送迎車でグアム国際空港へ移動。楽しいクリスマスのグアム旅行も終わりが近づいてきました。空港の窓からは、アメリカの国旗とグアムの旗が並んではためいているのが見えます。グアムの旗は、赤線で縁取られた紺地の中央にグアムのエンブレムがあしらわれています。エンブレムは、チャモロ人が使用していた投石武器を象った縦に細長いアーモンド形の中に、ヤシの木のあるアガナ湾のビーチ、その向こうにプロアと呼ばれる双胴船が浮かび、さらにその向こうには恋人岬の断崖が描かれ、その上に赤い字で「GUAM」と書かれています。

 出国審査が簡単に済み、10番ゲートへと前進します。これから乗るのは、17:15発の東京成田行きJL942便です。

イメージ 3 ▲東京成田行きJL942便が10番ゲートで出発を待っています。

 この日のJL942便は、レジJA-617JをつけたB767-300ER。16:55に搭乗してビジネスクラスの4番A席に着席しましたが、子供連れのファミリーを中心に、ビジネスクラスもエコノミークラスもぎっしりいっぱいの搭乗率という感じです。

 ビジネスクラスは、来たときと同様、プライベート感十分の「JAL SKY SUITEⅡ」シートで、3時間45分程度のフライトにはもったいないくらいです。どうせ乗るなら10時間ぐらい乗っていたいシートです。15.4インチの大きなモニター画面には、この日のフライトの飛行距離が2,516kmで予定飛行時間は3時間16分だと表示されています。

イメージ 4 ▲タキシング中。グアム空港の滑走路はRWY06/24の平行滑走路が2本。

イメージ 5 ▲RWY06Lエンドに進入し、これから離陸。

 定刻より10分以上早く、17:04にドアクローズとなり、17:09にプッシュバック、17:15にタキシング開始と、順調な出発です。

 グアム国際空港には、RWY06/24という関西空港や青森空港と同じ向きに滑走路が2本ありますが、RWY06R/24Lの方はILSがないということなので、メインで使われるのはRWY06L/24Rの方だと思われます。滑走路に白く描かれた「6L」という文字を左に見ながら滑走路に入り、ターミナルビルを左に眺めながら、17:22に離陸しました。

 グアム空港のターミナルビルは、空港というよりは、なんとなく軍事施設っぽいというか、役所の建物っぽいというか、華やかさのかけらもない、すごく地味な建物です。屋上に「こんにちは」という意味のチャモロ語「HAFA ADAI」と赤文字で描かれているのは離陸のときに見えました。

 また、就航路線も少ないので、スポットインしている飛行機も多くはありません。だいたいがユナイテッド航空の飛行機ですが、いちばん端っこのゲートに所定16:00発のソウル・インチョン行きジン・エアーLJ642便のB777-200が停まっているのがひときわ目立って見えました。ジン・エアーってB777-200も持ってたんですね。ちなみにこの日は、ソウルの方の天候の影響か何かで、ソウル発着便が軒並み大幅に遅れてました。

イメージ 6 ▲グアム空港のターミナルビルを見下ろしながら離陸です。

イメージ 7 ▲ジン・エアーの大型機、初めて見ました。屋上に「HAFA ADAI」と描かれているのが見えますね。

 高度が上がってくると、左側には、この3日間すっかり楽しんだタモン・ベイに面して建つホテル群などが見え、それから建物が少なく緑地が広がるグアム島北部の大地が見えてきます。グアム島北部には、第二次世界大戦中に日本本土爆撃のためのB-29爆撃機用の基地として作られ、ベトナム戦争中はB-52が展開し、現在は太平洋空軍第36航空団が展開する「アンダーセン空軍基地」がありますが、それは右側なので、左側の機窓からは見えません。でも、左側にも空港のような広大な敷地が見えています。これは、アンダーセン空軍基地の「ノースウエストフィールド」。日本本土爆撃用に1944年から1945年にかけて建設され、1949年には閉鎖された空軍基地だそうです。戦時中はここからもB-29が飛び立っていたようです。

 やがてJL942便は海上に抜け、左にカーブして進路を北に向けます。機窓の左後方には、グアム島最北端の「リティディアン岬(Ritidian Point)」が遠ざかっていくのがちらりと見えています。

イメージ 8 ▲中央奥あたりにタモン・ベイのリゾートホテル群が見えていますね。

イメージ 9 ▲グアム島北部に跡が残る、日本本土爆撃用に建設された空軍基地「ノースウエストフィールド」。

イメージ 10 ▲海上に抜けて左旋回で進路は北へ。グアム島最北端の「リティディアン岬」が左後方へ遠ざかっていく。