毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ヒルロード・フライオーバー(春の香港出張;その2)

イメージ 4 ▲香港トラムにただ1両だけ残る第5世代車体のままの120号機。広告もレトロなんです。

 2017年3月25日、ジェットコースター。

 年度末の香港出張、仕事があるとはいえ、楽しんでます。

 泊まったホテルの近くにトラムの「石塘咀總站(Shek Tong Tsui)」電停があったので、ここで東行きのトラムを待っていると、東の方から近づいてきたのが、かの有名な120号機。1949年に製造され、他車両の車体部材を利用したリビルドなどを経つつ、今も製造当時に面影を残したレトロな姿のまま走り続けている車両です。レトロな車両だけに、1986年から第6世代車体への更新が進んでいく中、第5世代車体のまま残された唯一の車両で、百数十両を数えるトラム車両の中でたった1両しかないので、見かけることができたらラッキー、ましてや乗ることができちゃったりしたらそりゃもうハッピーな気持ちになれるんですよ!

イメージ 3 ▲高層ビルの谷間を近づいてくる「屈地街電車廠(Whitty Street Depot)」行きの120号機。

 もう一つ、僕の好きな香港らしい風景をご紹介しましょう。

 前回、2012年から2015年末まで香港に住んでいたとき、毎朝の出勤には、30Xのバスを利用していました。30Xのバスは香港島西部のサイバーポート(數碼港)が始発で、薄扶林道(Pok Fu Lam Road)をずーっと走ってきて、香港大学西門の向かい側にある「山道(Hill Road)」というバス停を出ると、バスは薄扶林道を離れて左折し、「山道」の上空に架かる高架道路を通ってショートカットし、一気に「干諾道中(Connaught Road Central)」へ抜けるんですが、この高架道路がスゴイ。この下っていく一方通行の一車線しかないからもちろん道幅は狭く、しかし急なS字カーブを描き、地上からの高さも相当なもので、ここを大型の二階建てバスで下っていくと、まさにジェットコースター気分!

 この高架道路は「山道天橋(Hill Road Flyover)」といい、1981年8月18日に開通。当時は「香港市街地で最も高い高架道路」と呼ばれていたそうです。二階建てバスの二階の最前列の席に座ってこの道を下るたびに、もしこのカーブを曲がりきれなかったら一巻の終わりだなあと、毎朝ドキドキしながら通勤していたのが、今となっては懐かしい思い出です。

イメージ 1 ▲中央の道路が「山道天橋(Hill Road Flyover)」。

イメージ 2 ▲香港名物、観光用の二階建てオープントップバスが下っていくのが見えますね。