毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

A380で行く魅惑の香港・マカオ3泊4日(その9;二階建てトラム)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160849.jpg ▲香港の乗り物と言えば世界で唯一の二階建てトラム。これは唯一残る第3世代車両120号機。

 2012年3月19日、二階建てトラムで北角へ。

 珍しくくっきりと晴れた夜にピークからの夜景を堪能し、香港の初日は終了。灣仔のホテルに戻って寝ます。

 明けて3月19日、天気は前日とはがらりと変わってどんより曇り。ピークサイドの斜面に建つマンションも上のほうが早くもたちこめる雲の中に隠れてしまってます。やっぱり前日夜景を見に行ってよかったかも。

 ではこの日は、まずトラムに乗ろう!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160843.jpg ビルの谷間を走るトラム。

 1904年の開業以来、もう118年間香港を走り続ける路面電車。2階建ての路面電車が走っているのは、Wikipediaによればイギリス・ブラックプール市にもあるらしいけど、一般的には世界で香港が唯一となっているような。たぶん二階建てトラムの運行頻度とか運行距離とかだったら間違いなく世界一でしょう。

 香港のトラムの運行路線は堅尼地城(ケネディタウン)と筲箕灣(シャウケイワン)を結ぶ全線複線の本線13.5kmと単線ループの跑馬地(ハッピーバレー)支線2.7kmの2本。停留所は合わせて全部で123ヶ所あり、ほぼ250m間隔とのこと。

 今回初めて見かけたような気がするのは、2000年から投入された第5世代車両。見かけたのは170号機ですが、前面の窓とかが密閉式になっていて、あんまりかっこよくない感じ(^^ゞ。

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         ▲第5世代車両の170号機。のっぺりしててなんかいまいち。

 今回は、1949年から投入された第3世代の車体として一両だけ残る120号機も見かけることができました。木製ニス塗りの窓枠や座席、白熱灯の照明がそのまま残り、車体広告も富山の薬売りが運んでそうなレトロな感じの薬の広告で、いかにも古き良き時代の香港トラムの面影がばっちりです。これに乗ってみたかったなあ。一両しかないのでなかなか出会えないそうですよ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160853.jpg 120号機、乗りたかった。

 さて、僕はこのトラムの2階席の最前席に座って走り回るのが大好き。「香港に来てる!」ということを大いに実感できます。

 そしてその行き先として欠かせないのが「北角(ノースポイント)」。

 3年前に訪れたときの'コチラの記事でも書いておりますが、東行きのトラムだと英皇道(キングズ・ロード)をまっすぐ進んで行くだけのところ、北角が終点のトラムは、ぐるりと回って方向転換するために停留所手前を海手に曲がり、春秧道(Chun Yeung Street)へ入って行きます。ここが香港庶民の台所とも言える市場通り。両脇には野菜や肉、海産物、食料品、生花などなどなどを扱う店がずらりと並び、道路は終日歩行者天国状態。いつも大勢の人でごった返していて、その中へトラムが突っ込んでいくのです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160857.jpg 春秧道の奥にトラム現る。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160903.jpg 市場の雑踏を抜けてくる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160907.jpg ここは庶民の台所。

 春秧道の市場通りの突っ切って右に曲がれば北角の終点停留所。最大3両は停まれる簡易プラットホームがあります。ここからはフェリー乗り場も近く、地下鉄の駅もすぐそこなので、交通の便は良いことこの上なし。特に観光スポットや名所旧跡があるわけではないですが、ぜひぜひトラムの旅で立ち寄ってほしいと思います。大オススメです。

 それにしても、今回はスイスの時計メーカーENICAR(エニカ)の広告を車体に施した車両が多かった。香港重点キャンペーン中だったのかな?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818160911.jpg ▲そしてここが北角(ノースポイント)の終点停留所。次々にやってきて次々に出て行きます。