毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

在来線最長駅間を行く。(石北本線各駅停車;その26)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181845.jpg ▲現役では1両だけ残るキハ183系100番台を先頭にやってきた「オホーツク5号」。

 2013年7月31日、北見国から石狩国へ。

 奥白滝信号場では列車の交換があったわけではないのですが少々停車してから発車しました。ここから先は、石北本線の中でも最も険しい山の中の行程になってきます。特に奥白滝駅を発車してまもなく、かなり長いトンネルに入りますが、これは北見峠越えの「石北トンネル」で、並行する国道333号線はトンネルなしでこの峠を越えるので、ヘアピンカーブの続く険しい山道になっているそうです。石狩と北見の境界を跨ぐのがこの場所なのです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181829.jpg ▲奥白滝から先はますます奥深い山中へ入っていく感じ。

 この長いトンネルも含めて、奥白滝信号場から次の上越信号場までは9.0km。スノーシェルターを抜けると上越信号場です。

 上越信号場は、かつて上越駅として旅客営業をしていたこともありますが、駅業務が廃止になったのは1975年のことなので、これはもはや記憶の外のできごとです。

 しかし、ここも保線要員の詰所になっているからでしょう、駅舎はしっかりと建っています。「北見石狩国境標高六三四米上越駅」という看板も駅舎の柱に掲げられています。ここは北海道内で最高地点にある駅なのだそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181834.jpg ▲スノーシェルターの中で線路が分岐し、上越信号場へ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181839.jpg ▲道内最高地点にある駅の駅舎は健在。

 上越信号場ではしばらく停車。前方を見ると、右へ大きくカーブした線路がスノーシェルターの中へ吸い込まれていて、そのはるか上には、道路の高架橋が架かっています。これは旭川紋別自動車道上越白滝道路の高架です。石狩国と北見国との間の往来は、とっくの昔に鉄道からこの道路へとその役割が移ってしまっているのでしょう。

 そこへ上川方からヘッドライトを光らせてやってきたのは15D特急「オホーツク5号」。この日見かける4本目の特急「オホーツク」です。おや、先頭車両の顔つきがいつもと違う!屋根のライトの位置が真ん中にあって、そのせいで頭がつるりとした印象。これはただ1両現役で残っているキハ183系100番台のキハ183-104ではないでしょうか?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181856.jpg ▲最後尾車両はいつもの非貫通スラントノーズ車。

 「オホーツク5号」を先に通して、こちらの4626Dも発車です。

 知らないと「じょうえつ」と読んでしまいそうな上越信号場から中越信号場までは7.7km、中越信号場から天幕駅跡まで6.7km、そして天幕駅跡から上川駅まで5.6km、それぞれの信号場での停車はなく、4626Dはゆっくりと走り続けます。

 旧白滝を出たあたりから天気は雨に変わり、真夏のはずなのに冷たい雨が降りしきって、空はどんよりとしたまま、もう夕暮れ時を迎えつつあるような感じになって、早や薄暗いです。

 そして上白滝から1時間08分かけた18:16、上白滝の隣の駅、上川に到着しました。1日1本しか普通列車が走らない区間をついに乗り通したのです。

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/d4/c0/mainichigaharu/folder/1841154/img_1841154_66795656_5?1382018750 ▲上白滝から1時間08分、隣駅・上川に到着。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818181903.jpg ▲真夏なのにもう薄暗い。