十和田黒牛すき焼きぽん酢弁当(ニッポンの秋を探して・その62)
▲八戸吉田屋が2010年9月に編み出した新作駅弁「十和田黒牛すき焼きぽん酢弁当」。
2011年11月19日、「はやて」と「こまち」のドッキング。
あちこち出かけた秋休み、残りわずかとなってきまして、いよいよふるさと青森を離れる日となりました。
やってきたのはいつもの新青森駅。これから乗るのは14番線で出発を待っている13:42発の「はやて28号」です。
まだ新青森駅に出入りするE5系はそれほど多くない頃でしたが、この日は2面4線あるホームのすべてに列車が停まり、そのうち2線がE5系でした。13番線は12:46に到着した「はやぶさ3号」で、「はやぶさ」型車両の本来任務の運用です。12番線のE2系は13:19に到着した「はやて21号」。11番線のE5系はなんだかわかりません。回送列車かな?
▲「はやて28号」に乗って青森を離れます。
▲「はやて28号」は盛岡までは八戸にしか停まらない俊足タイプ。
新幹線が八戸まで伸び、新青森まで伸びるにつれて、八戸駅、青森駅、新青森駅で手に入る駅弁の種類は飛躍的に増えました。しかし、いざ駅弁を買おうとすると、いろいろ迷った挙げ句に、昔から食べ慣れていて結局一番好きな定番駅弁を買ってしまうものです。僕の場合は、発売から既に50年以上売られ続けている八戸吉田屋の「小唄寿司」。結局これが一番好きなのだ。
しかしこの日は、新駅弁にもチャレンジ!という気持ちになったので、同じく吉田屋の駅弁ですが「十和田黒牛すき焼きぽん酢弁当」を購入してみました!
▲新しい駅弁にチャレンジ!というわけで「十和田黒牛すき焼きぽん酢弁当」。
十和田と言えば、青森県人にとっては十和田湖よりも十和田市のほうがなじみがあるんですが、その十和田市を全国的に一躍有名にしたのがご当地B級グルメの「十和田バラ焼き」。吉田屋の駅弁にも「青森県十和田名物牛バラ焼き弁当」というのがありました。きっと十和田には昔から良質の牛肉があるんでしょうなあ。
そんな十和田の黒牛をすき焼き風に味付けしたのが今回の「十和田黒牛すき焼きぽん酢弁当」。お好みで特製ぽん酢をかけて食べるのがいいらしい。しかしこの駅弁のフタを開けてまずビックリするのは、白いごはんの上を覆い、牛肉の下敷きになっている黄色い物体。これ、半熟の溶き卵なんです。すき焼き風なので、生卵につけて食べる感じを出そうとしたものかと思われますが、味うんぬんより、見た目のインパクトがすごいです。最初目に入ったときは、牛肉が味噌に埋まっているのかと思った(^^)。
添えられたおかずは玉子焼き、シイタケとニンジンの煮物、ダイコン漬け、ゴボウ、わけぎ。ポン酢をかけて、十和田黒牛を半熟溶き卵にたっぷり絡めてごはんと一緒にいただきますと、ウン、なかなかおいしいじゃない!
▲フタを開けると飛び込んでくるのが牛肉を取り巻く黄色い物体!別袋でポン酢付き。
▲ポン酢かけてみた。見た目が鮮やかでいいですね。
半熟溶き卵のねっとりした味わいを楽しんでいるうちに「はやて28号」はいくつもの長いトンネルを抜けて、14:35に盛岡駅11番線に到着しました。ここで6分停車し、秋田からの「こまち28号」と併結します。食後の腹ごなしも兼ねて、「こまち28号」の連結作業でも見学に行ってきましょう。
「はやて」と「こまち」の連結作業は、オトナにもコドモにも、今も大人気で、ホームには連結の瞬間を見よう、カメラに納めようとする人たちでいっぱいになります。ゆっくりと11番線に入ってきた「こまち28号」は、2回停車して徐々に近づきながらミゴトに衝撃ゼロで連結を完了させます。たいしたもんですよね、いつもながら。
▲「はやて」と「こまち」の連結作業は今もみんなに大人気。
▲まず1回停止し、改めてゆーーっくりと近づく「はやて28号」。
▲2回目の停止のあと、いよいよ3段階めで「はやて」とドッキングします。