毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

エコな機長アナウンス(香港返還16周年記念帰省;その4)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023521.jpg ▲日韓関係や朝鮮半島情勢、円安なので旅客が減り、県側は便数維持に苦労してるとか。

 2013年6月29日、ゆっくり飛びます。

 京成酒々井駅での人身事故に泣いた今回の帰省もなんとか用事を果たし、1泊しただけでまたも移動です。

 やってきたのは午後の青森空港。この日の青森地方はきれいに晴れ上がり、青空が広がっています。青森空港の展望デッキに上がってみると、気持ち良いことこの上なし!ただ、残念ながら八甲田山の方向には薄く雲がたなびき、八甲田山の姿を見ることはできませんでした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023534.jpg ▲展望デッキからRWY24エンド方向。右側に少し八甲田山の裾野の稜線が見えてます。

 いちばん南側のゲートスポットに入っているのは、13:25に到着したソウルからの大韓航空KE767便。折り返し14:35発のソウル行きKE768便になります。機材はB737-800で、この日はレジHL-8241を付けたものが来ていました。昨今の日韓間のぎくしゃくした関係や朝鮮半島情勢、円安傾向などで青森空港唯一の国際線であるソウル便は苦戦を強いられていますが、なんとか週3便を維持しています。この日の搭乗率はどれほどだったのでしょうね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023517.jpg ▲14:35の出発時刻を待つソウル行きKE768便。

 北側のスポットにはJAL機が入っています。定刻14:20着の羽田からのJAL1205便で、折り返しは15:05発のJAL1206便です。機材はレジJA-8266を付けた太陽のアーク塗装のB767-300。かつて日本アジア航空に所属したこともある古参機で、今となっては太陽のアーク塗装を目にできるのも貴重な体験でしょうか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023526.jpg ▲この日のJAL1206便は太陽のアーク塗装のB767-300。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023530.jpg ▲かつてJAA機として台湾路線を飛んでいたんでしょうね。

 羽田からのJAL1205便は少し遅れて到着したようですが、折り返しのJAL1206便への搭乗開始は14:50。15:04にはプッシュバック開始となって、RWY24から離陸しました。

 搭乗前にJAL1206便の顔を正面から見てみると、コクピットには「がんばろう日本」と書かれた日除けボードが立てかけてありました。東日本大震災発生後からJALが駐機中に置いているボードですが、今も続けているなんて、被災地青森県民として嬉しく感じます。ともすれば風化してしまいがちな震災の記憶を風化させずに持ち続けることは難しいことですが、JALのこのような取り組みで、多くの人がいつまでも震災の記憶を生々しくとどめてくれればと思います。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023539.jpgコクピットには今も「がんばろう日本」のボードが。

 機内は8割ほどの埋まり具合。順調に飛行を続けます。大館能代空港を真下に見下ろしながら南下し、山形上空、福島上空、茨城上空と飛んで行きます。

 そして、今までまだあまり経験したことのない羽田空港D滑走路RWY23へ、16:15にランディング!RWY23への着陸は今まで2回はあったと思うんですけど、いつも着陸直前に眠ってしまって、着陸の衝撃で目が覚めるというありさまだったので、今回は絶対寝ないようにして、しっかりとRWY23への着陸を目に刻みました!(笑)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023543.jpg ▲真下に大館能代空港の滑走路がはっきり見えました。

 16:20、定刻より5分早く5R番スポットに到着。ここで、ドアが開くまでの間に、機長からの機内アナウンスがありました。到着後に機長のアナウンスがあるというのは非常に珍しいのではないでしょうか。

 機長のアナウンスの内容はだいたいこういうものでした。「本日はご搭乗ありがとうございました。折り返し便の青森到着は遅れましたが、みなさまのスムースなご搭乗のご協力をいただきまして、定刻に出発することができ、更には定刻よりも早い到着見込みのフライトになりました。時間に余裕ができましたので、途中から速度を落として飛行いたしました。速度を落として飛行いたしますと、まず騒音が減って機内が静かになります。また、気流の影響を受けにくくなり飛行が安定いたします。そして、燃料を節約することができます。このフライトでは、自動車用燃料に換算して約600リットルの燃料を節約することができました。速度を遅くして飛行すると、いいことばかりです。それができましたのも、乗客のみなさまのご協力のおかげです。本日は本当にどうもありがとうございました。」

 いやー、なんか嬉しいアナウンスじゃないですか!こんなエコな機長アナウンス、初めて聞きました(^^)。しかも、エコなフライトをすることに乗客はほとんど関係ないのに、まるで乗客のおかげですごく良いことができたみたいなアナウンスで、乗客みんなをにっこりさせてくれたではないですか。この機長アナウンスのおかげで、乗客のみなさんは少しハッピーな気持ちで羽田空港に降り立ったのではないでしょうか。

 5R番ゲートに降りると、出発案内には17:20発長崎行きJAL1849便の表示が出ていました。青森からの仕事を終えたこの機材は、1時間後には長崎へと飛んで行くようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819023548.jpg ▲久しぶりにD滑走路RWY23に着陸。