毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「さくら」でランタンフェスティバル⑦(これぞランタンフェスティバル)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030223.jpg


 2005年2月19日、長崎新地中華街、夜。

 

 細い坂道を下って大浦天主堂へ抜け、オランダ坂をちらりとのぞいてそのまま徒歩で新地中華街まで戻ってくると、もはやすごい人出!日が落ちて、ランタンに灯が点りました!

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030228.jpg ▲新地中華街もハデに明るく中華風。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030232.jpg ▲ランタンフェスティバルのメイン会場の一つ、湊公園会場の天幕もランタンだらけ。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030242.jpg ▲エキゾチックというか何がなんだかよくわからんというか……。

 

 湊公園会場もすごい人出です。公園に張られた天幕には無数のランタンが色とりどりに吊されています。デザインはもちろん中国風ですから、公園に入ったとたん、中国へトリップしたような不思議な気分になります。中国風の祭壇も設けられ、中国的な飾り付けや供物が並んでいますが、そこにはなんと…… さすがというかなんというか、長崎であります。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030238.jpg ▲さすが長崎、ランタンフェスティバル!なお供え物。夢に出そう(T_T)。

 

 祭壇やランタンの反対側の端に設けられた特設ステージでは祭り期間中毎日数々のイベントが催されていますが、この日の夜8時からは中華街有志による中国獅子舞。会場は立錐の余地もないほどの観客で埋め尽くされています。まずは子どもの獅子が登場し子どもとは思えない元気な舞を披露したあと、大人の獅子がダイナミックな妙技を見せ、満場の観客から歓声が上がったりため息が漏れたり。お囃子も中華街有志がやっているのでお世辞にも上手いとは言えないけれど、毎日の仕事の合間に練習を積み重ねてきたのでしょう、一年でいちばん大切な旧正月を祝う気持ちのこもったとても楽しい獅子舞でした。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030246.jpg まずは子どもたちの獅子舞。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030250.jpg 大人の獅子舞登場。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030254.jpg ダイナミック~~(^_^)/

 

 9時に獅子舞が終わったあと、次はてくてくと歩いて寺町の北のほうにある興福寺へ行きました。聖福寺とは反対の方向になります。

 

 興福寺は 1620年に中国の僧・真円によって建立され、1654年に中国から渡ってきた僧・隠元がこの寺に入り、日本に初めて黄檗宗を伝えたというたいへん由緒あるお寺。隠元禅師はインゲン豆などを伝えた人でもありますね。映画「解夏」では、ここに百日紅(サルスベリ)の花が咲く場面が印象的で、ここもランタン飾りの会場になっているということでしたが、この日は時間が遅く、残念ながら中には入れませんでした。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030258.jpg 興福寺山門。

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819030303.jpg 興福寺にもランタンが。

 

 僕は恥ずかしながらこの映画と小説で初めて百日紅という花に関心を向けることができるようになりました。それまでは百日紅の花なんて自覚して見たという記憶がなかったのです。
 真夏に咲く花、百日紅。僕はこの花が咲いているのをどうしても見てみたくて、この年の真夏に花の寺として知られる鎌倉の海蔵寺へ行き、初めて咲き誇る百日紅の花をこの目で見ました。でも、いったん気づいてみると、去年の夏に日本に帰ったとき、成田空港から羽田空港まで乗ったリムジンバスの車窓から、東関道などの沿線にもたくさん百日紅の木があるのを見つけました。いつかぜひ真夏の長崎を訪れて、興福寺の境内に咲く満開の百日紅を見てみたいものです。