毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

麻婆豆腐レポート⑬(楽山をあとにして)

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                            ▲凌雲山に立つ霊宝塔。


 2007年4月20日、四川楽山。

 汗をかきかきやっとのことで桟道を上りきり、再び大仏さんの頭のところまで戻ってきました。冷たいミネラルウオーターを買ってごくごくと飲むとまあおいしいのなんのって。

 ひと息ついたところで大仏以外の楽山の見どころを簡単に見て回ります。

 まず「凌雲寺」。

 これは大仏さんのすぐ裏手にあるお寺です。大仏さんが彫られてある凌雲山のてっぺんにあるので「凌雲寺」なのでしょうが、「大仏寺」とも呼ばれているようです。開基は唐代の初め西暦713年頃ではないかと言われています。天王殿、大雄宝殿、蔵経楼などの建物からなり、中庭の大きな楠の枝が初夏の風に揺れてなかなかよい雰囲気です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819025833.jpg 楠に黒瓦の組み合せがなんとも。

 建物は日本の寺院と変わらないので特に紹介すべきものもありませんが、中国のお線香はお見せしたいと思います。
 線香と言うよりは、はっきり言って棒です、棒。線香と言うにはあまりに太すぎます。これを灰にぐさっと突き刺して、でも火がなかなか点きません。太すぎるせいか火の点きが異常に悪いのです。これが下まで燃え終わるまでいったいどれぐらいの時間がかかるのでしょうか。そうとう長持ちしそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819025837.jpg 大雄宝殿を前に香を焚く。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819025842.jpg いったいどれぐらいもつのか。

 成都から参加してきたツアーは実は一泊二日のツアーで、楽山を観光し終わると峨眉山へ向かうことになっています。我々は峨眉山までついていく時間がないので、ここでツアーのみなさんとはさよならです。楽山から直接成都へ戻るバスに乗せてもらうことになっているのです。もっと時間があれば、やはり世界遺産に指定されている峨眉山にもぜひ行ってみたいものです。

 ツアーから別れた我々は、凌雲山を離れる前に最後に「霊宝塔」を見に行きました。

 「霊宝塔」も凌雲山のてっぺんに立つ塔です。北宋時代の1032年という銘文が見つかっています。高さは約30mで十三層の白いレンガ造りの塔は、そのすっくと立った姿がなかなかかっこいいです。中に入って上に上ったりすることはできないのですが、もし上まで上がれたらそこからの景色は素晴らしいこと間違いなしでしょう。中国では寺院にある塔はだいたいこのような形をしているものが多いですが、中国らしくて非常に気に入っています。

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                            ▲しっかりとした石造りの塔。

 霊宝塔をあとに出口へ向かいます。初夏の陽気に、凌雲山を覆う既にして濃緑の森からは早くもセミの鳴き声が聞こえるではありませんか。大きく美しい模様の入った蝶も花の間をひらりひらりと行きつ戻りつしていました。

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▲この蝶は何というのでしょう。


 冷房が効かないばかりか限界を超えた走りのせいで過熱状態に陥ったエンジンの熱気のせいで乗り心地最悪のバスに乗せられて成都へ戻ります。午後4時頃に出発してだいたい3時間、成都市南郊の長距離バスターミナルに着いたのが午後7時ちょっと過ぎ。そこからタクシーに乗って直行したのが元祖陳麻婆豆腐店。次回、怒濤の夕食がレポートされます!(笑)