MD-90、乗り納め(冬のニッポン雪景色;その14)
2013年2月9日、これはサプライズ。
三連休の初日とあって、羽田空港は出発ロビー、到着ロビーとも早朝からかなりの混雑。最初は国内線第2ターミナルの到着ロビーにいたのですが、地方から東京へ観光に来る団体さんを迎えるバスガイドさんがたくさん来ていました。
それから国内線第1ターミナルに移り、チェックイン。09:50発の青森行きJAL1203便に乗ります。機材はB737-800ですが、クラスJの席を予約しています。
ところが、19番ゲートで待っていたのは、なんとMD-90!
3月30日で日本の空から完全退役するMD-90、青森・三沢線からはだいぶ早くに撤退してしまったので、もう二度と乗ることはできないなと思っていたのですが、なんとこの日は機材変更でJAL1203便にMD-90が充当されたのです!これは超嬉しいサプライズ。B787のトラブルによる機材繰りの影響でしょうか。そうだとしたら申し訳ないですがB787さまさまです。
▲背景を行くのは今度は太陽のアークのままのB777。
うっかりしたことに、この日のMD-90のレジは何をつけていたのかチェックし忘れましたが、鶴丸マークに塗り替えられたMD-90もあるという情報を聞く中、この日のMD-90は太陽のアーク塗装のまま。まだ残っていたんですね。
現役の最後は、登場時と同じクロサワ・レインボー塗装にしてくれたらよかったのにと思わないでもないですが、まああれはJAS時代だったから、今となってはもう無理か。せめてこのT字尾翼とお尻エンジンで、僕にとってのラストフライトを楽しませてもらいましょう!
▲MD-90の最大の特徴であるT字尾翼とお尻エンジンの見納めです……
JAL1203便はほぼ定刻に羽田空港をテイクオフ。茶菓サービスもなくなったクラスJの3H席でコーヒーを飲みながら過ごしていると、あっという間に着陸に向けてディセント開始。青森地方は雪になっているとのことで厚い雲がたちこめ、いったん陸奥湾上空に出ていつもの右旋回をしてRWY24に向かっていると思うのですが、地上の景色はまったく見えません。
ようやく雲の下に出るともう滑走路直前で、すぐにランディング。機内アナウンスでは青森空港周辺の気温はマイナス5℃とのこと。タキシングウェイもエプロンも、除雪はされているものの、それ以上雪が溶けないほど気温が低いので、アスファルトはほとんど見えず、真っ白い雪で覆われたままです。
▲かなり冷え込んだ青森空港に到着したJAL1203便。
本当は降機後、展望デッキに上がって、窓ガラスに隔てられずに写真を撮りたかったのですが、このあとの用事の関係で急がねばならず、最後に写真を撮れなかったのが大いに心残り。
この青森空港を利用して、TDAの時代からJASを経てJALまで、DC-9、MD-81、MD-87、MD-90、そしてA300、A300-600Rにはよーくお世話になりました。青森空港だったからこれだけレインボーカラーに親しむことができたのかなあという気もします。
この日見納めとなったMD-90はJALの太陽のアーク塗装機ですが、たぶん、クロサワ・レインボー塗装の時代にも僕が乗ったことのある機材だったと思います。地方路線を中心に、本当にがんばって日本の空を支えてくれました。長い間ありがとう、さよならMD-90。
▲展望デッキに上がる時間がなかったので、これが見納めの本当に最後の1枚です。