毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

中国を走る現役SLを訪ねる旅(その7;上游1550)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213722.jpg ▲これも現役っぽい「上游」1550号機。

 2011年6月11日、引き続き「北煤」鉄路運輸部。

 「上游」型蒸気機関車の1004号機に続いて、今日は1550号機をご紹介。

 「上游」型の基本スペックは、軸配置1-D-1、全長21.168m、運転整備重量142t、缶圧力14.0kg/cm2、出力1100kw、動輪直径1370mm、機関車重量75.5t、最高速度80km/hといったところです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213713.jpg 「上游」1550号機の顔。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213700.jpg 後部には炭水車。

 「上游」1550号機の車側に付けられた銘板を見てみましょう。「中華人民共和国鉄道部唐山動車車両工廠1987年6月」と記されています。1987年6月製造の、実はけっこう若い蒸気機関車なのです。1960年から製造が始まり、1999年まで、一説ではそれ以降も製造され続けたロングラン・ベストセラーの蒸気機関車なんですね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213727.jpg 製造年を示す銘板。

 炭水車には「煤装載量11.5t」、「炭水車容積25,000リットル」と白ペンキで記してあります。独特の略字を使っているので容易には読めません。

 炭水車の容積はいいのですが、石炭の積載量が11.5tというのは、炭水車に積むことができる石炭の量ってことですよね?しかし、この炭水車に11.5tも石炭が入るんでしょうか?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213705.jpg 炭水車のキャパ標記。

 隣にいる1004号機同様、1550号機の動輪周りは油が鈍いツヤを放っていて、やはりつい最近まで走っていたであろうことを窺わせます。最近故障したという2両のうちの1両なのでしょう。いまここで車庫入りになってしまったのでは、もうシャバに出るのは難しそうです。1987年製造ですから、活躍したのは25年というところですか。今の今になって故障しなくてもいいのに、残念です(T_T)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213709.jpg ▲乾ききらぬ油にまみれた「上游」1550号機の動輪周り。