春の帰省の旅日記(その23;「和豚かつ仙」)
▲日本を離れる直前にいつも食べたくなるもの、それはなぜかとんかつ。
2011年5月2日、「江戸小路」にて。
さて、JAL1202便で羽田空港に到着した僕は、次は国際線へ乗り継ぎです。
国内線第1ターミナルと国際線ターミナルとの間にはJALによる専用乗継バスが20分に1本の割合で走っていますが、今回は荷物を引き取ったあと、普通のターミナル間連絡無料バスで国際線ターミナルへ向かいます。出発便で新国際線ターミナルを利用するのは今回が初めてです。
宅配便で先に送っておいたスーツケースをピックアップしてチェックインを済ませ、お昼にはまだ早いですが、ランチへと出かけます。
羽田空港の新国際線ターミナル4Fは「江戸小路」と呼ばれる江戸の町並みを再現したテーマパーク的エリアになっていて、ショップやレストランがまさに江戸の長屋よろしく軒を連ねていて、外国人にも日本人にも楽しいスポットです。ただ、全体に狭いのが難点で、昨年12月に北京からの到着便で初めて立ち寄ったときは人であふれかえり、どのレストランも長蛇の列で、何もできずに退散したものです。
江戸小路の一角に、
「和豚かつ仙」が。
しかし今回は、震災の影響で空港の利用客(特に国際線)が減っているだろうことと平日の11時頃だったことで、まだ人出が少なく、混雑を感じることなく江戸小路を楽しむことができました。
江戸小路のレストランには高級感漂う店や上品な雰囲気の店が多く、恵比寿「焼肉チャンピオン」、「人形町今半」がプロデュースするすき焼き「たか福」、ラーメン「せたが屋」、麹町のフレンチ「オーグー・ドゥジュール」が展開する「シエル・エ・テール」、おでんと出汁茶漬けで有名な銀座「おぐ羅」など、有名店もひしめき合ってます。そんな中、今回選んだのは「和豚かつ仙」。ほとんど並ばずに入ることができました。
シックな白木のカウンター。
「かつ仙」は老舗のとんかつ店「和幸」グループが「羽田でしか味わえない「ニッポンのとんかつ」を提供」することを目指して新設した、羽田空港国際線ターミナルだけのお店です。店内は「本物の味を五感で楽しめる、純和風の空間デザイン」だそうで、非常にシックな、オトナな雰囲気。白木のカウンター席からは調理人たちのあざやかな手さばきを間近に楽しむことができます。
僕の席の目の前には大きな木箱に入ったパン粉があります。パン粉と言ってもスーパーで買える袋売りのざらざらしたものではなく、削り節のようにも思われるふわふわのパン粉です。板前さんが肉や海鮮をボウルに入れた溶き卵にしゅるっと入れてこの木箱に起き、たっぷりとパン粉をつけます。そしてそれを脇に二つある油鍋に入れて次々に揚げていきます。すばらしい手さばき、そしてすばらしい揚がり具合です。
カウンター越しに。
ふわふわのパン粉の木箱。
次々に揚がってゆく。
注文したのは「ロースかつ膳」の「松」。HPで「とんかつは日本が世界に誇る揚げ物料理の一つ」「厳選した国産素材にこだわり、磨き上げられた職人の技で仕上げる最高のとんかつを提供」と謳っているとおり、上質で十分に厚くてジューシーなロースかつです。「かつ膳」ではかつとキャベツ、漬物、ごはん、そしてシジミの味噌汁がセットになっていて、ごはんとキャベツはおかわり自由です。いただきます。
ロースかつ膳、まことにおいしいですが、周りを見ていたら「江戸前海鮮フライ膳」というのも人気メニューのようでした。海鮮フライもおいしそうだなあ。特においしい海鮮には不自由する中国にこれから出発なんてときには、こっちのほうを食べておいてもいい感じですね。よし、次はそれにしよう(^^)。
そんなわけで、「ロースかつ膳」の「松」、完食です。満足したところでこれから出国審査を抜けて、搭乗ゲートへと前進いたしまーす。
からりと揚がったロースかつ。
▲「ロースかつ膳」の「松」の全貌。味噌汁がシジミというのもたいへんうれしい。