毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

西安北駅

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213242.jpg ▲できたばかりの、というかまだ工事が終わりきってない無意味に巨大な西安北駅正面。

 2011年5月26日、高速鉄道

 北京へ戻るために西安空港へ向かう前に、西安北駅に寄ってみました。

 西安北駅は、城壁に囲まれた老城区の北門を出て未央路をまっすぐ北にひたすら上がっていき、市北部に広がる新興の経済開発区を突っ切って渭水渭河)に突き当たるところに新しく建設された駅です。高速鉄道専用の駅で、例によって利用者のことなどまったく考慮せずに市内から遥か離れたところにバカでかい駅舎をおっ建ててあるので、周囲には何もありません。これから何をするつもりなのか、土をうずたかく盛った工事現場のような砂漠のような荒れ地が広がっているだけです。でもって、駅舎がでかすぎてその全貌をカメラに収めることができません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213238.jpg 無用にでかすぎだよ……
 
 駅舎の入口もだだっ広く、巨大な回廊のようになっていて、出発口、出口、切符売場などの案内板が出ていますが、人の姿はほんのわずかなので、無用の広さかげんが妙に際立ちます。何もこんなに大きな駅舎にしなくてもと思うのですが、中国はなにしろ大きいことはいいことだの世界で、実用的かどうかなどあまり考えず、大きいものを作っちゃえということになってしまうので、こんなのができちゃうんでしょうね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213309.jpg 巨大回廊のような駅舎入口。

 出発口という案内板があるところから駅舎の中に入ってみると、当たり前ですが中も超だだっ広いです。でも人はほとんどいません。入ってすぐにテープが横一線に張られていてところどころに荷物用X線検査機があって、切符を持っていないとそこから先へは入れません。たぶんホール中央のエスカレーターを上っていくと待合室があるのでしょう。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213314.jpg 広すぎる出発ホール。

 切符売場に入ってみますが、そこも広すぎです。中国の普通の駅ならば、どの窓口も長蛇の列の大混雑、大混乱が四六時中生じているものですが、ここにはそのような光景はありません。ごくたまーに切符を買いに人がやってくるという程度です。いくつか並んだ窓口の両側には自動券売機もあり、自動券売機で切符を買おうとする人をサポートするために、赤い制服を着たお嬢さんが2人控えています。そのお嬢さんの助けを借りたくてか、誰も並んでいない窓口ではなくわざわざ自動券売機で切符を買おうとしている青年もおりました(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213246.jpg 誰もいない切符売場。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213301.jpg 待ち時間ゼロ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213318.jpg スタッフがお手伝い。

 西安北駅は高速鉄道専用の駅で、現在、河南省省都鄭州との間に12往復の高速列車が走っているだけです。先に完成した区間から暫定開業しているという感じですね。いずれは北京から直通の高速列車も走るそうですし、西のほうは宝鶏、蘭州方面へと延伸されていくそうです。全線開通の頃には西安北駅周辺も多少は整備されているでしょう。

 現在走っている列車は、西安北~鄭州間505kmを最速1時間50分で結んでいます。途中駅は洛陽龍門駅だけで、表定速度は275km/hです。最高速度は350km/hのはずで、むっちゃ速いです。所要時間が最も長い列車でも途中停車駅が7つある列車が2時間50分で走っていて、それでも表定速度は178km/hです。

 自動券売機には、次の鄭州行きG2024次列車(西安北15:30発、鄭州17:20着)が表示されていて、タッチパネルで枚数や席の等級を、乗車日などを選択できるようになっています。西安北から鄭州まで、一等車は390元(=約4,900円)、二等車は240元(=約3,000円)です。鈍行列車の普通座席が36元(=約450円)、高速鉄道ではない特急列車の普通座席でも73元(=約920元)であることから比べると非常に高いですが、これらの列車の所要時間は6~8時間なので、それを2時間弱で行けるなら安いものでしょうか。駅もこんなに辺鄙なところにあるし、乗車率はどれぐらいなんでしょうね。一度乗ってみたいものです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213251.jpg 自動券売機。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213257.jpg ▲タッチパネル式でいろいろ選択できます。15:30発のG2024次列車が表示されてました。