毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

唐の都・長安に来ております。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213042.jpg ▲ホテルの窓から見えた西安城壁の南門。

 今日は5月24日、唐の都・長安、すなわち今の陝西省省都西安に来ております。

 北京発10:30発の中国国際航空CA1209便(機材はブレンデッド・ウイングレット付きのB737-800)で西安の隣の咸陽にある西安咸陽国際空港に12:40頃到着し、午後は西安市内で仕事をしました。さすが世界的な歴史都市だけあって外国からの観光客も多く、CA1209便の機内は西洋人やシンガポールの高校の修学旅行生などでいっぱいでした。

 西安に来るのはたぶん2000年以来10年以上ぶりではないかと思われますが、市内のあちこちでビルの建設ラッシュが起きてはいるものの、城壁の周辺はちゃんと保存措置がとられているせいか、昔と変わったなという印象はそれほど感じませんでした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213047.jpg 南門から東へ城壁が続く。

 中国の古代都市には、必ず四方に城壁を築いていました。しかし、近現代になって都市開発が進むと、四方を囲み、城の内外を出入りする通路が数カ所しかない城壁は、街の広がりを阻害するものとして邪魔者扱いされ、次々と取り壊されていきました。その結果、現在、中国全国で城壁が四方を取り囲む形でほぼその全容が残っている街はごく少数になったのではないでしょうか。その一つで、規模としてはおそらく最大なのが、この西安です。

 日が暮れて夕食が済んで、8時半頃から10時頃まで、てくてくと市内散歩をしてみました。ホテルの近くにあるのは南門です。名称を「永寧門」といいます。この門を中心に両側には城壁が続き、四角い城壁の南辺を形作っています。立派です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213058.jpg ライトアップの南門。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213051.jpg 車が城壁を縫って走る。

 南門をくぐって城内へ入り、城外と城内を南門を通って南北に貫く南大街を北上していくと、南北のメインストリート南大街・北大街と東西のメインストリート東大街・西大街が交差するそのど真ん中に、「鐘楼」があります。街が城壁で囲まれていた頃には、その中央には必ず「鐘楼」と「鼓楼」がありました。鐘や太鼓を鳴らして時を告げるための楼閣です。西安では大通りのど真ん中に「鐘楼」があり、「鼓楼」はそこからもう少し西へ行ったところにあります。

 鼓楼周辺は21世紀の今も最も賑わう繁華街の一つで、夜9時をまわっても大勢の人たちが行き来しています。シルクロードの終点として栄えた長安の街の中心部は、今も変わらず賑やかに栄えているようでした。鐘楼の角にはなにやら赤い鳥の置物みたいなのが見えますが、これは4月28日に開幕した世界園芸博覧会のマスコット。世界園芸博覧会は西安市の北東部「滻㶚エコタウン」で半年間開催されています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818213104.jpg ▲南北と東西のメインストリートの交差点に鎮座する「鐘楼」。