毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

今日の「黒石つゆやきそば」

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818235157.jpg ▲揚げ玉とネギが載ったどんぶりの麺は、一見普通のかけそばと変わらないように見える。

 今日26日は、今回の帰省で初めて新青森駅へ行ってきました。

 あの大地震以来ひと月半が経ちましたが、東北新幹線は依然として仙台~一ノ関間が不通のままで、北側は23日にようやく盛岡~一ノ関間が運行再開となり、新青森~一ノ関間が震災ダイヤで運行されているのみです。

 全線復旧、運行再開は29日からということで、今日現在、新青森駅を発着する列車は「はやて」のみ上下10本ずつという状況です。

 そのような状況なので、新青森駅の1階に12月4日の全線開業とともにオープンした「あおもり旬味館」もさぞや人は少なかろうと思って今日行ってみたのですが、ホントに人が少なかった。年末年始に帰省したときはあんなに人があふれ、飲食店の席はすべて埋まって大混雑だったのが、午後1時にもまだなっていないというのに、どのスペースもガラガラ。12:48発の一ノ関行き「はやて508号」が出たばかりで、次の列車は15:20発の「はやて510号」までないというぽっかりと穴が開いたような時間帯でもあったからですが、それにしてもという人の少なさです。

 そこで僕は、大混雑の頃には入りたくても入れなかった「旬味館」の「地産地消飲食ゾーン」にある「黒石や」さんで、生涯初の「黒石つゆやきそば」を食べることにしました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818235204.jpg 生涯初の黒石つゆやきそば。

 「B-1グランプリ」ですっかり全国級でおなじみになった「黒石つゆやきそば」は、文字通りつゆに入ったやきそば(←なんの説明にもなってない)。昭和30年代に黒石市内のとある小さな食堂が、中学校の部活動で腹を空かせた中学生が少ない小遣いを持って食堂に入って焼きそばを注文したとき、食堂の主人が「少しでも腹の足しになるように」と黒石焼きそばにラーメンのつゆをかけてやきそばの麺を膨らませて食べさせてくれたのが「黒石つゆやきそば」の始まりなのだとか。

 そしてここ新青森駅の「黒石や」さんの店員さんは、黒石市内にある「津軽伝承工芸館」のスタッフの方だそうで、毎日黒石市内から通っておられるとのこと。そしてここにはメニューは「黒石つゆやきそば」と「黒石やきそば」しかありません。(「黒石カレーつゆやきそば」が新メニューで登場してましたが。)

 というわけで、初めての「黒石つゆやきそば」、目の前に置かれてみての最初の感想は「えっ、つゆってこんなにたくさん入ってるの?」。

 そうなんです。僕は「黒石つゆやきそば」は、つゆとは言ってもやきそばを盛った平たい皿にちょろっとかけてあるだけだと思っていたのに、実は普通のかけそばと同じどんぶりに、同じようにたっぷりつゆがかかってあるではないですか。トッピングは揚げ玉とネギだけですが、やきそばを作るのに使ったキャベツやニンジンの乱切りも下の方に隠れていて、意外に具だくさん。そして、なんと言っても味が予想を裏切ってかなりあっさり。くどくない。何のつゆなのか判然としないけれど、やきそばソースとうまく溶け合って、なんとも言えぬ良い味わいを醸し出しています。「黒石つゆやきそば」、あなどるなかれ!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818235208.jpg ▲麺は太めで、平たい。つゆがたっぷりなのがかなり意外。