毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

厳冬の中国最北端をゆく(その8;終点到着)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130644.jpg ▲塔河駅到着。いい天気ーー。写真では全然寒さが伝わらないなあ。

 2007年1月6日、ハルビンから20時間。

 41次列車は「翠崗」駅を出発し、やがて14:00、「塔河」駅に到着しました。

 塔河駅も分岐駅です。中国最北端の駅へ向かう線はここまでだいたい真北に向かって走ってきましたが、ここから西北西へ進路を変えます。一方、塔河駅から分岐する「塔韓線」はここからほぼ真東へ延びる盲腸線です。しかもこの線、旅客列車が走っているのかどうか、わかりません。木材運搬には使われているのですが、一日たった1本あった旅客列車は2006年10月版の時刻表には載っていましたが、2007年4月版では姿を消しています。全長116kmの塔韓線、将来の乗りつぶしのためには旅客列車が残ってくれていないと困ります。

 塔河駅の構内はずいぶんと広く、到着したホームも広々としています。この界隈では大きな集落になっているからなのか、黒龍江沿岸の町・呼瑪県の中心地へ行くにはここからが近いからなのか、かなりの乗客がここで降ります。広い構内に広がる側線には、木材を満載した貨車を長く連ねた貨物列車の姿もありました。夏の間は伐採せずに樹木を成長させるので、冬季が伐採と運搬のピークシーズンなのだそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130639.jpg 「翠崗」駅、快晴。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130649.jpg 材木運搬列車は非常に多い。

 緯度はもう北緯52度を超えました。午後2時を回って、そろそろ日も傾いてきます。塔河から先へ行く列車は一日2本のみ。そのうちのもう1本が塔河を出るのは朝の3時台。そして午後2時台のこの41次列車があるきりです。
 このあと列車はほぼ一時間ごとに駅に停車します。塔河を出ると瓦拉干、それから盤古、勁濤、図強と停車し、いよいよ終点漠河県です。思えば始発のハルビンを発ったのが前夜の午後10時前。それからほぼ20時間が経過しました。外は再び暗くなり、またしんしんと冷え込んできています。
 ぬくぬくと過ごしてきた我らがコンパーメントの「軟臥車」ともお別れです。明かりが乏しくほとんど真っ暗な漠河県駅のホームに、41次列車はほぼ定刻の18時半頃、静かに到着しました。

 終点・漠河県駅。ここが中国最北端の駅です。北緯53度、午後6時半。冷え込みは足の裏からじんじんと伝わってきます。もっと最北端の駅についてレポートしたいのですが、暗くて写真もろくに撮れません。しかも帰りはもうこの駅には戻ってこないのです。これは白夜のようになる夏に再び訪れて改めてレポートする必要がありそうですね(^^)。とりあえず今回は、すぐに旅行社の迎えの車に乗り換えて、このまま中国最北端の村を目指します。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130700.jpg 終点まで混雑は続く。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130655.jpgハルビンから約20時間、すっかり夜の帷がおりた終点・漠河県駅に到着。冷え込んでます。