厳冬の中国最北端をゆく(その18;車内は冷凍庫)
▲金河駅に停車中の4182次列車。
2007年1月8日、快晴、青空。
始発の満帰駅から約2時間で金河駅に到着した4182次列車は、しばしの停車のあと、再び「牙林線」を南下します。「牙林線」の「牙」は、満帰駅からの路線がシベリア鉄道の一部とも言えるハルビンと満洲里を結ぶ大幹線と合流する駅「牙克石駅」の頭文字ですが、「林」はどこを指しているのかわかりません。「林」で始まる駅はなく、沿線に「林」で始まる地名もありません。もしかしたら、現在の「漠河県駅」はかつては「西林吉駅」という名称でしたが、もともとの計画ではそこまで延伸するつもりだったのかもしれません。
車内はいくぶん暖まってきましたが、たまたま二重窓の内側を閉め忘れた窓は、内側ががっちりと凍り付いて、冷凍庫の中のようになっています。寒さは夜が明けても依然厳しいですが、一方、空はというとまるでそんな寒さを感じさせないような快晴の青空。車窓の広がる森林もくっきりと見えるようになってきました。
車内から見える青空は、もしかしたら外は暖かいんじゃないかと錯覚してしまうように晴れ渡っていますが、これにだまされてうっかり薄着で外へ出ようものなら、たちまち体が凍ってしまいます。停車駅ごとにドアを開けてホームに降りて発車を待つ乗務員さんも抜かりなく完全防寒です。
車内から見える青空は、もしかしたら外は暖かいんじゃないかと錯覚してしまうように晴れ渡っていますが、これにだまされてうっかり薄着で外へ出ようものなら、たちまち体が凍ってしまいます。停車駅ごとにドアを開けてホームに降りて発車を待つ乗務員さんも抜かりなく完全防寒です。
窓の内側は冷凍庫のよう。
大興安嶺の森林地帯を行く。
乗務員さんは完全防寒。
金河を出た列車は、金林、静嶺、朝原と再び各駅に泊まり、10:04に到着したのは潮中駅。トタンでできた小さな駅舎はまだ新しいらしく、赤い屋根がかわいらしい感じがします。
「硬座車(普通座席車)」のほうをのぞいてみると、車内はちょうどよい乗車率で、空くでもなく混むでもなく、そのせいか車内にはのんびりとした雰囲気が漂っています。中国の列車の普通座席車でのんびりした雰囲気を味わうのは容易なことではありません。ほとんどの列車の普通座席車はいつも満席を超越した混み具合で、人と荷物であふれていて、トイレに立つのもままならないほどです。こうして4182次列車でのんびりとした汽車旅が楽しめるのは、走行距離が短い超ローカル区間の普通列車だからなのでしょう。
「硬座車(普通座席車)」のほうをのぞいてみると、車内はちょうどよい乗車率で、空くでもなく混むでもなく、そのせいか車内にはのんびりとした雰囲気が漂っています。中国の列車の普通座席車でのんびりした雰囲気を味わうのは容易なことではありません。ほとんどの列車の普通座席車はいつも満席を超越した混み具合で、人と荷物であふれていて、トイレに立つのもままならないほどです。こうして4182次列車でのんびりとした汽車旅が楽しめるのは、走行距離が短い超ローカル区間の普通列車だからなのでしょう。
のんびりムードの硬座車。
赤いトタン屋根の潮中駅。
▲車窓は果てしない森林地帯。中国最大の木材供給地だ。