毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

厳冬の中国最北端をゆく(その6;大興安嶺を突っ切って)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130554.jpg ▲林海駅到着。澄み渡る雲一つないすばらしい青空。しかし気温は氷点下。

 2007年1月6日、北へ北へと。

 食堂車で食事をしているうちに停車駅に着きました。11:03、「勁松」駅です。だいたいダイヤどおりに動いているようです。

 「勁松」駅、ぱっと見ただけでは駅なのかなんなのかすぐにはわからないような小さな駅です。中国の鉄道駅はどんなに小さな駅でも必ず駅員が常駐しています。ここ勁松駅もホームの雪はきれいに掃き清められています。駅舎には「待合室」「貨物取り扱い室」「荷物置き場」という看板がそれぞれかかった三つの扉があります。待合室はとても小さそうです。ジャグダチ~塔河間を列車が走るのは一日上下3本ずつのみ。それでも駅は駅員さんにしっかり守られています。

 その次に停まったのは、11:45頃に「太陽溝」駅。こちらは勁松駅よりもさらに小さい駅のようで、駅舎はどこかしら?あおホームから道もなく離れたところにあるあれが駅舎かしら?まさかね。この太陽溝駅から、しばらく内蒙古自治区を走ってきたこの列車は再び黒龍江省に入りました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130539.jpg 勁松駅の小さな駅舎。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130544.jpg 太陽溝駅に到着。

 さて、食堂車でのブランチも終わり、我らがコンパートメントへ戻ります。もう正午を回りました。ハルビンを発ったのが前夜の22時前でしたから、かれこれ14時間以上乗ったことになりますが、終点まではまだしばらくあります。コンパートメントのそれぞれの寝台でけだるい昼下がりを過ごします。これがまたしあわせなひとときであります。

 12:20頃、「林海」駅停車。もうこのあたりは中国での有数の森林地帯。駅名もいかにも森林地帯らしくなってきます。林海駅なんてそのものずばりの駅名ですよね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130548.jpg 林海駅は分岐駅。

 しかもこの駅は林碧線の分岐駅。分岐駅と言っても、林碧線を走る旅客列車は一日たったの一往復。しかも115kmぐらいの距離を3時間半もかけて走る超鈍行列車です。あとはおそらく木材運搬のための貨物列車が行き来しているのでしょう。まあともかく分岐駅なので停車時間も十数分あり、ホームへ下りて新鮮な空気を吸うことができます。そりに荷物を積んだおじさんが降りていきました。そりを引いて、これから家に帰るのかな?家までどのぐらいあるんだろう?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130558.jpg DF4D-0369号機も一休み。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818130604.jpg ▲林海駅で降りたおじさん。そりに荷物を積んで、これからどこまで帰るのか。