厳冬の中国最北端をゆく(その20;弁当タイム)
▲「東風4型」ディーゼル機関車。この顔、誰かに似てると思うんです。
2007年1月8日、列車行き違い。
17分の停車時間が過ぎて、4182次列車は11:43、伊図里河駅を発車です。
その次の停車駅は、図里河駅。12:10の到着です。ここでも時刻表上は7分の停車時間が設けられています。それなりの規模の駅で、車窓からは向かいのホームや側線が見えます。あちらのホームにも大勢の人が出ています。列車がやってくるのでしょうか。列車がやってくるなら、久しぶりの、というか、早朝満帰駅を発って以来初めての対向列車です。
お昼過ぎに図里河到着。
時間はお昼時。車内には弁当売りのワゴンが回ってきました。弁当と言っても、プラスチックか紙のパックにごはんを盛ってその上におかずをどばっと載せたぶっかけごはん。中国の列車で食べる食事の定番です。見た目はともかく、暖かいのが食べられるのが中国の弁当のよいところ。食堂車を連結している列車なら食堂車で作った弁当が回ってきますが、4182次列車には食堂車はないので、駅で積み込んだものでしょう。値段は10元と高いですが、温かい食事にありつけるのはありがたい。さっそくフタを開けてみると、白いご飯が見えないほどたっぷりと野菜が中心の炒め物のおかずがのっかってました(^^)。
ごはんを食べるとお茶が飲みたくなります。中国の鉄道の旅にはマグカップと茶葉が必需品。今はペットボトルのミネラルウオーターや飲料が駅でも車内販売ででも買えるようになりましたが、基本はやはり持参です。お湯なら車内にいくらでもあります。車両のデッキ付近に石炭湯沸かし器があって、寝台車にはポットが備え付けてあって、そのポットに熱いお湯を汲んでくることができるのです。ポットのお湯がなくなると、車内販売係かボイラー係か、親切な乗務員さんがお湯の補給をしてくれます。僕の車両でも、いい笑顔のおじさん乗務員がポットに沸いたばかりのお湯を入れてくれました(^^)。
車内販売の箱メシ。
おじさん乗務員とポット。
そうこうしているうちに、前方から逆光の中を列車が入ってきました。やはりここでは列車の行き違いがあるのでした。車窓を一瞬横切ったのを見た限りでは向こうの列車の牽引は、クリーム色にエンジの帯の「東風4D型」ディーゼル機関車のようです。ごおぉんという唸るような音が車窓を過ぎていきました。
対向列車が到着。
時刻表を見てみると、この対向列車はハイラル始発のハルビン東行きN98/95次列車のようです。時刻表では図里河着は12:06になっていますが、少々遅れていたようです。
ハイラルからハルビンまでなら、ハルビンから満洲里へ、満洲里を経てシベリア鉄道、はるかモスクワへとつながる大幹線である「濱洲線」をまっすぐ走れば所要時間も短くて済むはずですが、このN98/95次列車はわざわざ図里河、伊図里河、ジャグダチをぐるりと迂回して、たっぷり時間をかけて進むルートになっています。
久しぶりに旅客列車が肩を並べました。どちらの列車も図里河駅で一休みです。しかし、僕らの4182次列車は終点まであと6時間ほどですが、向こうのN98/95次列車のほうはまだ始発のハイラルを出てきたばかり。終点までは19時間半も残っています。
ハイラルからハルビンまでなら、ハルビンから満洲里へ、満洲里を経てシベリア鉄道、はるかモスクワへとつながる大幹線である「濱洲線」をまっすぐ走れば所要時間も短くて済むはずですが、このN98/95次列車はわざわざ図里河、伊図里河、ジャグダチをぐるりと迂回して、たっぷり時間をかけて進むルートになっています。
久しぶりに旅客列車が肩を並べました。どちらの列車も図里河駅で一休みです。しかし、僕らの4182次列車は終点まであと6時間ほどですが、向こうのN98/95次列車のほうはまだ始発のハイラルを出てきたばかり。終点までは19時間半も残っています。
我らが4182次列車。
▲図里河駅で並んだ二本の旅客列車。のんびりとした時間が流れる。