毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その22;食べきれません)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120842.jpg ▲姿盛りで生々しくてすんません。とても食べきれません(T_T)。

 2008年7月11日、二日目の夕食。

 笠沙野間池の午後6時半はまだ青空の広がる昼間のような明るさ。明るいうちから「笠沙恵比寿」での二日目の夕食がヱビスビールからスタートします。つまみはトンビナという小さな巻き貝の潮煮の小鉢。トンビナは併設する市場の生け簀でも売られていました。このあたりではポピュラーな貝のようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120839.jpg トンビナの潮煮。

 それから地魚姿盛り。前夜は普通のお刺身盛り合わせでしたが、一人1500円のプラスで地魚の姿盛りにできるというのでお願いしておいたのですが、出てきた大皿を見て仰天。なんだこりゃ。とてもじゃないが食べきれんではないか。
 レストランの人に聞きましたら、お頭付きの姿盛りにしてあるのはスキ、アジ、メシトの三匹で、その周りに前夜出てきたマグロやイカ、甘エビなどの普通のお刺身の盛り合わせが皿のスペースを埋めるように盛ってあります。つまり、通常の夕食に付くお刺身に丸ごと魚三匹ぶんが追加になっているのです。冒頭の写真の左側の姿盛りが「スキ」という魚なのだそうですが、なんのことがわかりません。ほんのりした紅色はマダイ、キダイ、チダイといったタイの種類ではないかと思うのですが、なんでしょう。真ん中にアジをはさんで、右はメシト。メイチダイのことだそうです。いずれもこの日の朝に野間池の漁港に上がったばかりのものだとのこと。甘みが強く濃厚でとろりとした薩摩醤油をちょこっと付けていただくと、うっっまぁぁぁぁい!!!味、歯ごたえ、香り、いずれも絶品!こんなウマイ刺身、食べたことない!しかし食べても食べても全然減らない感じ。至福であります。

 地魚姿盛りをやっつけながらビールを飲んでいると、さすがの野間池もだんだんと日が暮れてきました。ときどきオープンデッキに出ては、夕暮れ時の海風にあたりながら暮れゆく空を眺めます。山の端にわずかに残ったあかね色ももう間もなく消えそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120848.jpg ▲野間池漁港にも夕闇が漂い始めます。風力発電の風車がシルエットに。

 地魚姿盛りも全然減っとらんというのに、続々とお料理が続きます。焼き物はヒラスの西京焼き。ヒラスとは一般的には「ヒラマサ」と呼ばれるブリにそっくりの魚で、かつてはかなりの高級魚だったけれど最近は生態もわかって養殖も盛んになっているとのこと。西京味噌の香ばしい香りと身の締まった淡泊な食感にしばし嘆息……

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120852.jpg ヒラスの西京焼き。

 鍋物は鹿児島ならではの豚冷しゃぶサラダを胡麻ドレッシングで。蒸し物として茶碗蒸しが出たあとは
蓋物のひすい饅頭あん掛け。これがまたお味もさることながら器が美しく、しばし見とれてしまいました。
 鹿児島に来たからには焼酎も飲まねばなるまいと聞けば、何種類か置いてあるなかで「一どん」という銘柄の芋焼酎を薦められました。「杜氏の里・笠沙」で造られるまさに地元の酒。黄麹で仕込み、木桶蒸留機で蒸留したできあがりは口当たりまろやかなのだとか。この「一どん」を途中からロックでちびちびやりながら、地魚姿盛りがまだ減らないんですぅ~。よもぎつみれの汁椀が出て、白ご飯と高菜のお漬け物で食事の〆めですが、薩摩醤油をつけたお刺身がまた白いごはんによく合ったりなんかして、そろそろ胃の中は限界状態。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120855.jpg 豚冷しゃぶサラダ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120904.jpg ひすい饅頭あん掛け。

 デザートのアイスクリームが出てきた頃には日もとっぷりと暮れ、満腹で動けない状態です。また食べ過ぎました。しかし食べ過ぎとわかっていても食べてしまうこのおいしいお料理の数々にはまったくもって脱帽です。ごちそうさまでした。もう風呂入って寝ることにします、ハイ(^_^ゞ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120908.jpg ▲デザートは別腹とはよく言ったもの。甘さを抑えた冷たいアイスクリームはどんどん胃の中へ(^^)。