「まりも」に乗って道東へ(その2;根室まで)
▲まだ真っ暗の終点・釧路に到着した特急「まりも」。
2006年1月21日(土)、釧路→根室。
どこかで目が覚めました。寝具にばっちりくるまっているのに妙に寒い。午前4時台だったと思いますが、車内がぎんぎんに冷え切っているようです。さすが厳冬の道東、夜明け前の最も冷え込む時間帯は車内の暖房の力など及ぶところではないのでしょう。
……などと思いつつ寝具の中でなんとか冷気を避けていると、やがておはよう放送が。そこで衝撃の事実。なんと寝台車の暖房が夜半から故障して効かなくなっていたとのこと!そりゃ寒いはずだわー。試しに隣の普通座席車に行ってみたら暖房効きまくりでぽかぽかぬくぬく。一方こちら寝台車は外気温並みのギリギリした歯の根も震える冷え込み。車内放送で、暖房が故障したお詫びのしるしに特急料金と寝台料金を全額払い戻すので車掌に申し出るようにと言っています。おっと、これは思わぬ儲けもの?
冷え切った寝台車に揺られて05:50、特急「まりも」は終点釧路に到着しました。もちろんまだ真っ暗で、朝だか夜だかわからない感じです。夜行列車に乗って思い切り早朝の駅に降り立つというのもまたなかなかよいものです。
「まりも」を降りた人たちは改札を出ていく人もあれば、釧網本線網走行きいちばん列車4726Dに乗り換える人もけっこういます。僕は5分の待ち合わせですぐに接続する05:55発根室行き3625D快速「はなさき」に乗り込みます。根室本線を釧路以東へ行くのはものすごくひさしぶり。車両はおなじみキハ54の単行。
根室行き快速「はなさき」。
まだ夜の明けぬ釧路駅をほどほどの乗客を乗せて出発した3625Dは、東釧路に続いて、06:38に厚岸に到着します。この頃には外はすっかり明るくなりました。
厚岸では9分停車します。停車時間の間にホームに降りてみます。厳冬の道東らしい乾燥してきりりと引き締まるような冷気が肌を刺しますが、夜が明けたばかりの朝の爽やかさもあいまって心地よいぐらいです。隣のホームには06:45発の厚岸始発の釧路行き5622Dが停車していて、やがて釧路方面へ出発していきました。そちらももちろんキハ54の単行です。
厚岸では9分停車します。停車時間の間にホームに降りてみます。厳冬の道東らしい乾燥してきりりと引き締まるような冷気が肌を刺しますが、夜が明けたばかりの朝の爽やかさもあいまって心地よいぐらいです。隣のホームには06:45発の厚岸始発の釧路行き5622Dが停車していて、やがて釧路方面へ出発していきました。そちらももちろんキハ54の単行です。
厚岸で7分停車。
隣は06:45発の釧路行き。
06:47、厚岸出発。厚岸を出て間もなく、右側に真っ白に広がる雪原のかなたから朝日が昇ってきました!まったく何の跡もついていない純白の雪原から続く地平線から太陽が昇ってくるなんて、まさに北海道ならでは。これも早起きは三文の得のうち?
▲厚岸出発後まもなく車窓右手に見えた日の出。
厚岸の次は茶内に停車します。ここでは根室からのいちばん列車、釧路行き5624Dとの交換待ちで少々停車します。一面が雪の中でやってくる列車を待つというのもよいものですねえ。そろそろ一日の活動が始まる時間でもあるので、釧路行きを待つホームにも列車を待つ人たちが何人かいます。
これまたキハ54の単行の釧路行きがやってきました。一両しかなく運転本数が少なくても、やっぱり鉄道は地元の人々にとっての貴重な交通手段です。待っていた人たちを乗せて時刻どおり発車していきます。こちらも発車です。あとは浜中、厚床、落石と停車して、終点根室には08:12に到着の予定です。
茶内で交換待ち。
▲根室方から釧路行き5624Dがゆっくりやってきた。