青春18きっぷでお伊勢参り(その2)
▲宇治橋の大鳥居をくぐって内宮へ。
2006年1月9日、伊勢神宮。
皇室の御祖神である天照大御神を祀るとする伊勢神宮はあまりににも有名。しかし今の今まで紀勢本線と参宮線には(ついでに名松線も)乗ったことがなく、伊勢神宮にも一度も来たことがありません。今回青春18きっぷが余ったおかげでこうしてようやく来ることができたというわけです。
朝の伊勢市駅、ホテルの窓から。
五十鈴川に懸かる宇治橋を大鳥居をくぐって渡り、内宮の内側に入ります。広大な敷地の中は庭園のように整えられ、参道も広く、とても美しくて穏やかです。正月三が日であればもっと混雑するのでしょうけれど、この日はまだ朝早いこともあってかまだ参拝客も多くはなく、散策気分でとても気持ちがよいです。
広々とした神苑を過ぎると参道の両脇はうっそうとした杉林に変わります。開けたところから突然霊気を孕んだかのようにひんやりとし、また静謐さも増して、神々しい雰囲気になってきます。そんな参道を歩きつめると、天照坐皇大御神が祀られている正宮にたどりつきます。垂仁天皇26年、すなわち紀元前4年に鎮座されたと言われているので、20年に一度行われる式年遷宮によって約2000年の間、変わらぬ姿で拝する者を迎えているのだそうです。僕もここを参拝し、一年の健康と幸福を祈って破魔矢を購入しました。
杉に覆われた静かな参道。
ここが正宮。拝まなくちゃ。
なんだかすっかり気高い気持ちになった伊勢神宮ですが、内宮に隣接する門前町「おはらい町」の中ほどに、江戸から明治にかけての伊勢路の代表的な建築物が移築・再現された「おかげ横丁」があり、古い町並みを散策しながら三重の老舗の味や名産品、歴史、風習などが楽しめるようになっています。こんなエリアがあるなんて全然知らなかったので、うれしい驚きです。参拝モードから一気に食べ歩きモードに切り替わってしまいました。
例の「赤福」の本店も実はここにあります。このときはまだ問題は発覚していなかったですし、老舗中の老舗である「赤福」の店の前は他店とは比べもののならないほどの大混雑。「伊勢と言えば『赤福』」というのは誇張でもなんでもないようです。かく言う僕も「赤福」は大好きでして、もちろん購入即完食しました(^-^)。
「赤福」本店、歴史あり。
あー食べたくなってきた!
伊勢神宮御料酒「白鷹」の看板を掲げる店、名物「伊勢うどん」が食べられる店、三重の地ビール「伊賀山麓ピルスナー」、約300年前の「おかげ参り」の様子を再現した歴史館「おかげ座」など、どれもこれも足を止めてみる価値ありの実に楽しい横丁です。もっともっといたいけれど、残念ながら時間切れ。お伊勢さんを参拝するという目的は達したので、今回はここまでとしまして、「おかげ横丁」めぐりはまた次の機会に譲りたいと思います。
「おかげ横丁」の古い町並み。
旅に出たら必ず地ビール。
▲「おかげ参り」を再現する歴史館「おかげ座」の外観はまさに往時の芝居小屋ふう。