Let's go to USA!!(その22;四拍手の宇佐神宮)
▲宇佐神宮本殿正面(二之御殿)。
2009年5月24日、宇佐神宮本殿。
この記事を書きながら改めて思い返してみると、ちょっとおもしろいと感ずることに気づきました。宇佐神宮の本殿は南に向かって建っていますが、参拝客はいちばん一般的な参道をたどってくると、この本殿に正面から向かうことがありません。つまり、南に向かって立つ本殿に北から近づくことはできず、西の端っこにある西大門から本殿前に入ってくることになります。すぐに正面に立てないというのはなんだかおもしろいです。
したがって、参拝客は、本殿の西の端っこからこそっと入って西側から本殿を見ていくことになり、そのためか、本殿は西側から一之御殿、二之御殿、三之御殿と並んでいます。西大門から入ると、まず最初に一之御殿を参拝することになるわけです。
まず最初に一之御殿。
一之御殿の正面に立つと、なにやら案内板が。「四拍手の拝礼について」と書いてあります。一般的に神社の参拝は「二礼二拍手一礼」ですが、ここ宇佐神宮は「二礼・四拍手・一礼」です。「四拍手」の礼拝方法をとっているのは他には出雲大社、弥彦神社などあまり多いとは言えません。
宇佐神宮は「四拍手」。
こうして一之御殿、二之御殿、三之御殿と順番にお参りしていきます。参拝者が立てる位置から奥には、それぞれの神様が祀られている「内院」「外院」でしょうか。これが「八幡造」と呼ばれる建築様式の国宝なのでしょう。二之御殿はさすが本殿の真ん中だけあって、両脇の一之御殿や三之御殿とは違って、もう一つ舞台のよう建物(「申殿」というらしい)が前に続いていて層の厚い造りになっているようです。一之御殿には、全国4万社の最高峰八幡大神が、二之御殿には比売大神が、そして三之御殿には神功皇后が祀られています。
二之御殿前をのぞく。
こちら三之御殿。
あれ?でも、本殿の正面に立つと、どう見てもいちばん立派な造りなのは真ん中部分。祀っている神様が複数あったら、普通は最高位の神様を真ん中に祀るでしょうし、本殿の造りもそういうふうに見えます。でも、この本殿の真ん中にいるのは八幡大神ではないのですよね?八幡大神は一之御殿ですから、向かって左におわします。向かって右の三之御殿にいるのは神功皇后。じゃ真ん中は?二之御殿ですから、比売大神です。あれれれ?じゃあ比売大神が宇佐神宮では最高位ってこと?
比売大神って誰?「ひめのおおかみ」と読むのですが、宇佐神宮のHPを見ても、「八幡さまの妻神と考えられたり、八幡さまとの中をとりもつ女神などと考えられた」、「スサノウノミコトの剣を物実(ものざね)とした三柱の神様」で「八幡さまのあらわれる以前の古い神様、地主神であるとされている」など、早い話が「誰だかよくわかりません」ということになっているらしいのです。
▲というわけで、三之御殿、神功皇后さまのところです(^_^ゝ。