2007・年納め全国どさまわり行(その21;孔子さま)
【2009年11月3日の追記】
2007年暮れのどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。
なにしろ佐賀はほとんど初めてなものですから、佐賀が羊羹で有名だなんて全然知りませんでした。おみやげに買った小城の羊羹はとてもおいしかったです。
そして多久の孔子廟。僕が訪れた翌年の2008年に聖廟創建300年記念祭が盛大に執り行われたそうです。あのひっそりとしたたたずまい、そしてそれまで見たこともないほど鮮やかな彩りを放っていた紅葉が忘れられません。今年も多久の聖廟はすばらしい紅葉に覆われているでしょうか。
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▲多久の孔子廟にはまだ鮮やかな紅葉が残っていました。
2007年12月1日(土)、佐賀めぐり(つづき)。
今回佐賀の人から聞くまで知らなかったのですが、佐賀県は小豆あん消費量全国ナンバーワンの常連さん。なかでも佐賀県小城市には羊羹店が集中しており、JR小城駅から須賀神社に至るさしずめ「羊羹ストリート」を中心に羊羹店がずらりと軒を連ねています。そのうちの一軒、須賀神社のすぐ向かいにある「村岡総本舗」には昭和16年に建てられた煉瓦造りの洋館である砂糖蔵を改造して公開した、日本の羊羹の歴史を知ることができるというなかなか珍しい「羊羹資料館」があり、見学後はお抹茶とともに羊羹を味わうことができます。甘い物が大好きな僕はおみやげにも羊羹を買い求めましたが、羊羹って買って持ってみると重いですよね……(^_^ゞ。
右の建物が羊羹資料館。
そして向かったのが「多久の孔子廟」。
その孔子廟が、この佐賀の多久にもあると聞き、ぜひ訪ねてみたくなったのです。
多久家四代を継いだ多久茂文は、多久領を治めるためには教育が必要と考え、学校と孔子像を安置する聖廟の建設を願望し、1699年にまず学問所(後の「東原庠舎」)を建設、講堂に孔子像を安置、1708年に椎原山の麓に聖廟(恭安殿)を完成させ、孔子像を納め、釈菜(祀るための儀式の一種)を行ったということです。
中国曲阜から贈呈の孔子像。
深い林の奥に孔子廟が。
紅葉に囲まれて佇む古い廟。
最寄り駅は唐津線多久駅だと思うのですが、鉄道からはだいぶ離れたなだらかな山に続く斜面の一画に、深い林に囲まれて、多久の孔子廟はありました。近くには中国山東省曲阜から贈られた孔子像が立ち、孔子廟を囲む林は12月に入ったこのときも鮮烈な紅葉に燃え、日本に残る孔子廟の中でも最も古い建造物の一つに数えられるというその孔子廟は、決して飾り立てることなく、ひっそりと厳かにそして静かにそこにありました。
今度は唐津線で来てみたい。
▲それにしても燃えるような紅葉が見られてよかったです。天気もよかったし(^-^)。