毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

孔子様に出会う。(ハノイでクリスマス!;その16)

イメージ 6 ▲「Văn Miếu(文廟)」の「大聖殿」の祀られている孔子様。

 2014年12月27日、鱗状の屋根瓦。

 「Đại Thành Môn(大成門)」をくぐって「ティエンクアン」の池を抜けると、とても広い広場に出ます。ここからが「Văn Miếu(文廟)」、「孔子廟」のエリアになります。

 広場のいちばん奥まったところにずいぶんと横に長い大きな建物。この広場は「大拝の庭」と呼ばれ、この建物は「Đại Bái Đường」、おそらく「拝堂」のようです。この建物で目を見張るのは、屋根。日本の一般家屋に使われているものに比べればはるかに小さな鱗状の瓦がぎっしりと葺かれているのです。いったい何枚の瓦が使われているのか想像もできないような数。棟には龍が一対向かい合っていて、厳かな印象です。

イメージ 1 ▲この広場は「大拝の庭」。奥の横に長い建物が拝堂。

イメージ 2 ▲拝殿の軒下。屋根が覆い被さってくるような印象です。

イメージ 3 ▲そしてこの屋根瓦。鱗状に幾枚も幾枚も重ねて葺かれています。

 「拝堂」は横にたいへん長い建物ですが、側面に壁はなく、吹き抜けになっています。柱に屋根が載っているだけということですね。そしてその屋根の下の中央に、がっしりとした「鼎」のような祭壇がしつらえてあり、その上には「萬世師表」と書かれた扁額がかかっています。「師表」とは「手本、模範」という意味で、「万世にわたる模範」とは即ち孔子様のことでありますね。

イメージ 7 ▲「拝堂」の祭壇と「萬世師表」の扁額。

 「拝堂」のすぐ奥に並んで建っているのは「大聖殿]。ここに「Khổng Tử(孔子)」様が鎮座ましますのです。孔子像も祭壇も色鮮やかに造形され、両脇には「四配」、つまり孔子様の高弟である「 Mạnh Tử(孟子)」、「Tăng Tử(曾子)」、「Nhan Tử(顔回)」、「Tử Tư(子思)」を従えています。

 手前の建物が「拝堂」というぐらいですから、かつては「大聖殿」には一般人は入ることができず、だから「拝堂」で参拝していたのだと思いますが、今は「大聖殿」にも自由に入れるので、参拝客はこの孔子像の前まで歩み寄り、熱心に拝んでいます。学問の神様ですから、受験がうまくいくように願をかける学生さんなど若者の姿が多く見られるのは、ベトナムも日本も同じですね(^^)。

イメージ 4 ▲山東省曲阜に生まれた孔子様。曲阜にも訪ねて行きましたが、ハノイでもお目にかかれるとは。

イメージ 5 ▲合格祈願の姿は今も昔も、ベトナムも日本も、共通ですね。