毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

臼杵竹宵、秋の灯はほのかに③(いしづち5号)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113041.jpg ▲松山の定番・道後温泉本館二階の大広間、が好きなんだな~(^-^)。

 2005年11月5日(土)、坂出から松山へ。

 坂出の駅構内の洗面所で身繕いをしたあとは、07:51の松山行き1005M特急「いしづち5号」に乗り換えます。本当は「サンライズ瀬戸」を終点の高松まで乗り通したいのですが、坂出で乗り換えないと乗り継ぎ割引が適用されないだろうなと思ったのです。

 というわけで、そそくさと身支度を調えて再び坂出駅のホームに上がります。ふとホームに立ち食いうどん屋があるのを見つけ、朝から讃岐うどん。しかしこれがまあ、麺といいつゆといい、びっくりするほどおいしかったのです!うどんの本場・讃岐ではホームの立ち食いでさえもこんなにハイレベル!四国上陸直後からいきなり出会ったうどん文化に感動のあまりつゆを全部飲み干してしまいました。
 聞くところによると、この坂出駅ホームのうどん屋さん、今はもう店を閉めてしまったのだそうですね。残念というかもったいないというか、坂出の立ち食いうどんよもう一度。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113047.jpg 坂出で乗り換え。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113050.jpg ▲四国の電車特急8000系の「いしづち5号」松山行き。

 そうして07:50、5両編成の8000系車両を使った「いしづち5号」がやってきました。最後尾、半室がグリーン車になった8号車の普通車指定席に腰を落ち着けます。四国で電車に乗るのは初めてかも。
 坂出を出た「いしづち5号」が次の停車駅宇多津に近づくと、右前方を3両編成の8000系車両が右から左へ走っていくのが見えました。岡山からの1M特急「しおかぜ1号」です。これが宇多津に先着し、そのあと我々の「いしづち5号」が宇多津に入って併結し、8両編成になって松山を目指すという段取りなのですが、「しおかぜ1号」のほうが少々遅れていたらしく、「いしづち5号」は宇多津の手前で少々停車して待たされました。
 「しおかぜ」と「いしづち」の併結運転の場合、岡山まで入る「しおかぜ」の方が編成が長く、「いしづち」は通常3両編成なのですが、この「しおかぜ1号」と「いしづち5号」の組み合わせだけは「いしづち」のほうが5両編成になっています。おもしろいものですね。

 宇多津を出れば、夜行列車の寝不足が出て即爆睡。終点松山までは、せっかく瀬戸内の景色が眺められるはずなのですが、結局松山まで寝倒してしまいました。

 10:05に定刻どおりに終点松山に到着した「いしづち5号」から降りた僕は、さっそく路面電車に乗って道後温泉本館に向かいました。夜行列車の汗を流しに朝から温泉、旅のぜいたくです。それに僕は、誰がなんと言っても道後温泉本館が好きなのです。あの建物も、たたずまいも、もちろん聖徳太子も坊ちゃんも浸かったというあのお湯も。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113054.jpg また来てしまった定番のお湯。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113100.jpg のれんの先の階段の下が浴場。

 この日もいつもどおり「神の湯」に入り、二階の大広間で休憩。男性はこの大広間で浴衣に着替えろというあけっぴろげなところもいいし、風呂上がりには夏でも冬でも熱いお茶が出てくるところもいい。そして、明治27年に完成したという本棟の二階の縁側で汗を風に当てながら、温泉街を行く人たちを眺めるのは格別です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113103.jpg ▲二階の縁側に身を乗り出して風に当たる、その気持ちのよいこと。