帰省ついでの五能線②(深浦行き普通列車)
2005年10月10日、五能線へ。
2004年12月に高架化された新しい駅舎がオープンした弘前駅の改札を抜けてホームへの階段を下りると、列車はまだ入線していません。1番線には09:09発12M特急「つがる12号」八戸行きが出発を待っているのが見えます。弘前まで乗り入れる「つがる」の多くはE751系で運転されています。
「つがる12号」が発車していったのと入れ違いにやがて2番線ホームに2826Dが入ってきました。日本海の青と白神山地の山並みをイメージしたカラーリングのキハ48形の二両編成です。弘前方はキハ48-515、川部方はキハ48-1522。
「あけぼの」、弘前到着。
キハ48-515を後ろにまもなく出発。
五能線の青森部分には「陸奥」のつく駅がたくさんあります。陸奥鶴田、陸奥森田、陸奥赤石、陸奥柳田、陸奥沢辺、陸奥岩崎。しかし、奥羽本線や津軽線、津軽鉄道には「陸奥」のつく駅はなく、「津軽」のつく駅ばかりです。津軽新城、津軽湯の沢、津軽飯詰、津軽中里、津軽宮田、津軽今別。一方、東北本線や八戸線には陸奥市川、陸奥湊、陸奥白浜と「陸奥」のつく駅が。青森県の旧国名は「陸奥国」、藩政時代は青森県西部は「津軽藩」ですから「陸奥」でも「津軽」でもよいのでしょうが、それにしても五能線に「津軽」のつく駅が一つもないのは少し不思議な気もします。
北金ヶ沢で青池編成と交換。
さて、鰺ヶ沢を過ぎるといよいよ五能線の真骨頂、日本海の見える海沿いルートに入ります。その最初の見どころは千畳敷海岸。2007年の今でも「リゾートしらかみ3号」だけは千畳敷駅に停車してその景勝を下車して楽しむことができるようですが、列車の中からでも、千畳もの広さがあるという平たい岩場を眺めることができます。
▲列車からも見える奇岩景勝・千畳敷海岸。
千畳敷を出ると、列車は大戸瀬、風合瀬、驫木、追良瀬と海岸沿いをひた走ります。難読駅名が多いですねえ。出発の頃は雲の多かった空は今ではすっかり青空になり、青い海にさまざまな形の岩の景色が広がって、五能線の旅を楽しませてくれます。「リゾートしらかみ」ではなく、ごく普通の鈍行列車に乗って窓を開け放っていく五能線、おすすめです。
ススキの穂もちらほらと。
窓、開け放題。
▲もうすぐ深浦に到着というあたりで見えた岩場の海岸。