毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

難読駅名、多し。(何かと大荒れ冬休み;その42)

イメージ 1 ▲深浦駅に到着した2523Dはここで4分停車。

 2015年2月16日、五能線の黄金区間。

 五能線弘前行き2523Dは09:29に深浦に着きました。青森県で日本海に面した集落の中では大きい方で、漁業の町です。五能線の列車も深浦駅を境に運行系統が分かれているようで、深浦を跨いで運転される列車は、快速「リゾートしらかみ」を除けば、下りは2本、上りは1本しかありません。特に深浦~鰺ヶ沢間は過疎区間で、この2523Dが09:33に発車すると、次の下りは17:12までありません。

イメージ 4 ▲駅名標は日本海に落ちる夕陽に帆掛け船。

イメージ 2 ▲深浦駅前、国道101号線の向こうはすぐ日本海。

イメージ 3 ▲ホームから日本海をズーム。見える道路は国道101号線。

 2523Dは、列車の行き違いはありませんが4分停車し、列車番号を2525Dに変えて、09:33に発車します。深浦町内のまばらな民家の中を走りすぎれば、国道101号線は再び線路に右手へと変わり、車窓左手には、遮るものもなく、ひたすら日本海の風景が続きます。五能線のハイライト区間です。黄金区間とでも申しましょうか。

 深浦周辺の海岸は岩場ばかりではなく、わずかですが砂浜が広がっているところもあります。やはり風が少し強いのか、大きな波が砂浜に押し寄せて、真っ白い絨毯を敷き広げたようになっています。

イメージ 5 ▲風が強いのか、大きな波が押し寄せてはひいています。

イメージ 6 ▲穏やかな天候のように見えて、うねりはやはり冬のものか。

イメージ 7 ▲海がこんなに近いところを走る五能線、いいですなあ(^^)

 広戸駅から先もしばらく砂浜が続く左前方に再び切り立った崖が見えてくると、そこは追良瀬川の河口あたり。河口の砂地の広がりを迂回するように線路は急カーブを描いて内陸側にまわりこむと、追良瀬駅。

 追良瀬駅を出ると再び追良瀬川河口の北側で海岸に出て、日本海の車窓が続きます。驫木、風合瀬と難読駅名が続きますね。「驫木」は「とどろき」、「風合瀬」は「かそせ」です。次が大戸瀬、そして千畳敷。この駅の前の海岸には、1792年の地震で隆起してできた岩床があり、その広さは、むかし殿様が千畳の畳を敷いて酒宴を催したと言われるほど。千畳敷駅で停車する快速「リゾートしらかみ」もあり、そのときは停車時間を利用して千畳敷海岸まで行ってくることができます。

イメージ 8 ▲左前方に見えてきたのは、追良瀬川河口に切り立つ岩場の崖。

イメージ 9 ▲河口を避けるように内陸に入り込むと追良瀬駅。

 それにしても、千畳敷駅のホームにある小さな待合小屋にある発車時刻表、あまりにも寂しいです(涙)。快速「リゾートしらかみ」を除けば、上下5本ずつしか列車が来ないなんて……特に、上にも書きましたが、五所川原方面は、この2525Dが行ってしまうと、次の列車が来るのは7時間39分後。4時間あきなんてザラですね。快速「リゾートしらかみ」が走って、観光名所として名が知れてきてはいる五能線ですが、日常生活に立ち戻ってみると、車社会と過疎化が合わさって、鉄道にとっては厳しい現実がそこにはあるのですね。

イメージ 10 ▲千畳敷駅待合所の中の発車時刻表は寂しい限り。