2007・年納め全国どさまわり行（その50；最終回）

【2010年2月12日の追記】

　2007年暮れのどさまわり旅日記の、書庫移設に伴うリバイバル掲載も、今回が最終回となりました。

　初めて乗り通した「リゾートしらかみ」、それほど天気がよい日ではなく、むしろ雲が多い空でしたが、日本海ではちょこっとですが夕日が顔を出してくれ、「リゾートしらかみ」のウリの一つである日本海のサンセットをしっかりと楽しむことができました。

　思いもかけないおまけが最後にありました。全然時間など調べもしていなかったのですが、上野駅の新幹線地下ホームを上ってきたら急行「能登」が入線していてサプライズ。廃止になるなんて思いもしなかった頃のことです。

　というわけで、50回にわたる連載のリバイバルにおつきあいくださいましてありがとうございましたですー。

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▲青森の日は短い！まだ午後4時だというのに日本海にはもう夕焼け色が。

　2007年12月23日、最終回。

　快速「リゾートしらかみ4号」は、鰺ヶ沢からいよいよ日本海の海べりを走ります。鰺ヶ沢から深浦までは、五能線の中でも特にすばらしい絶景区間。その深浦までの絶景区間は鰺ヶ沢から44分間のお楽しみです。

　歴代津軽藩主が千畳の畳を敷いて宴を催したという千畳敷海岸を過ぎるころには、日本海の西の空にはもう夕焼け色に色づき始めています。なにしろ前日の12月22日は冬至だったので、日もとりわけ短いわけです。
　千畳敷海岸を通過するときには列車は徐行してくれます。千畳敷駅に停車するのは「リゾートしらかみ3号」の一本だけ。これなら停車時間を利用して海岸まで散策に行くことができますが、それ以外ではこうして徐行してくれる車窓から楽しむしかありません。
　千畳敷駅を過ぎてほどなく、水平線の近くに雲が多かったのであまり期待はしていなかった夕陽が、なんと雲の下から顔を出してくれました！五能線の面目躍如。すばらしい夕陽です。こういうのをばっちり写真に撮れたらいいとは思うのですが、そこは素人、しかも車内から、たいした写真は撮れません。しかし、実際に目で見る五能線の夕陽は言葉では言い表せないほどに美しいです！

夕陽が顔を出してくれました。

　絶景区間で夕陽の絶景を楽しむことしばし。16:24に深浦駅に到着しました。停車時間は6分で、「リゾートしらかみ5号」が運行されていればここで交換するところですが、この季節はの「リゾートしらかみ」は3号と4号の一往復だけです。深浦の発車は16:40。まだ明るかった空も、ここからはつるべ落とし。ウェスパ椿山、十二湖と停車するうちに日は暮れなずみ、岩館に到着する頃には真っ暗です。

深浦到着。

絶景区間が堪能できてよかった。

　岩館では東能代からの深浦行き普通列車323Dと交換し、あとは一気に終点を目指します。東能代到着は17:58、再び進行方向を変えて、終点秋田には18:59の到着です。

▲岩館駅到着。まだ17時過ぎですがホームには早くも夜の帳が。

　秋田からは19:06発の「こまち34号」に乗り、とうとう首都圏に戻ってきてしまいました。上野で降りて地上ホームまで上がってくると、ちょうど16番線に金沢行き611M急行「能登」が入線してくるのが見えました。いやー、「能登」を見かけるなんてなんとも久しぶり。16番線の停車位置にぴたりと停まった「能登」の勇姿をぱちりと一枚撮って、2007年年納め全国どさまわり行が終了しました。50回もの連載になってしまったレポートを覗いてくださったみなさんに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

▲最後のおまけは、下車した上野でちょうど入線してきた急行「能登」。老雄未だ衰えず。