毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

滑走路に穴が開いた。(Long Summer Vacation;その37)

f:id:mainichigaharu:20191002234729j:plain▲米軍エリアと民間機エリアを隔てる大型ゲートが開いてJAL157便が入ってきました。

 

 2018年7月16日、羽田、乱れる。

 

 十和田市現代美術館を堪能したあとは、「第9回ご当地グルメでまちおこしの祭典!B-1グランプリin郡山」でついにゴールドグランプリを受賞した市民団体「十和田バラ焼きゼミナール」の十和田市内の直営店「司 バラ焼き大衆食堂 十和田組」で、ご当地グルメ「十和田バラ焼き」を堪能。うまい。ごはんが進みすぎる。

 

 おなかもすっかりいっぱいになったところで、レンタカーで三沢空港へ移動し、15:35発のJAL156便で東京へ戻ります。JAL156便の羽田到着は17:00で、今回の同行者たちは羽田18:00発のANA319便に乗り継いで富山まで行くことになっています。

 

 三沢空港でチェックインを済ませ、しかし時間はまだ早いので、チェックインカウンター前のベンチに座ってまったりと時間をつぶします。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234734j:plain▲三沢空港に到着しマーシャラーに導かれる羽田からのJAL157便。

 

 ところが。

 

 どうも、15:00に到着予定の羽田からのJAL157便が、遅れているらしい。ということは、折り返しの羽田行きJAL156便も遅れる可能性があるけれど、ほんとに遅れると、羽田で富山行きに乗り継げなくなってしまうおそれがある。それは困る。どれぐらい遅れるのだろう。

 

 心配している間にも遅れは拡大していき、JAL157便の三沢到着は15時半頃になる見込みらしい。これじゃ富山行きには完全に乗り継げないじゃん。しかし、ANAのWebページを見てみると、富山行きANA319便も遅れているもよう。同じぐらい遅れれば乗り継ぐチャンスはあるかも。

 

 この遅れの原因は何かと言えば、なんか羽田空港の滑走路に穴があいて、滑走路が1本閉鎖になっているらしい。後日の報道によれば「羽田空港で16日、4本ある滑走路の1本で舗装がはがれたことによる穴が見つかり、補修作業のため、この滑走路を4時間近く閉鎖した。(中略)国土交通省東京空港事務所によると、16日昼に定時点検した際、A~Dの4本ある滑走路のうちB滑走路で縦約20センチ、横約30センチ、深さ約10センチの穴が見つかり、午後0時45分から午後4時35分ごろまでB滑走路を閉鎖した。舗装がはがれた原因は不明という。当時はB、D滑走路で着陸を行っていたが、閉鎖の影響でD滑走路のみでの着陸を余儀なくされ、遅れにつながった。」とのことでした。

 

 そうこうしているうちに、ANA319便の方は、欠航が決定。なんと!

 

 さいわいと言うかなんと言うか、遅れはその後もどんどん拡大したものの、JAL157便の方は既に羽田を離陸し、こちらに向かっているところらしい。これで、遅れてでも羽田までは行けそうだけれど、富山行きの方は、後続のANA321便は既に満席で、しかも飛ぶかどうかもこの時点ではわからないので、新幹線で行くしかないかな。

 

 改めてチェックインカウンターで、念のため遅延証明書を発行してもらい、ANA便までスルーで預けた託送荷物のスルーを取りやめてもらい、WebページでANA便の払い戻しを済ませ、あとはJAL157便の到着を待つだけです。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234738j:plain▲三沢空港RWY28から離陸するとすぐ右側には小川原湖が広がります。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234742j:plain▲真下には米空軍の姉沼通信所に並ぶレドームがよく見えました。

 

 JAL157便は、定刻より1時間35分遅れて、16:35 にようやくスポットイン。大急ぎで折り返しの準備が整えられて、羽田行きJAL156便は、17:23にRWY28から離陸できました。

 

 離陸直後、真下に白いボール状のものがずらりと並んでいるのが見えます。米軍の通信アンテナのレドームです。ここは米軍の「姉沼通信所(三沢安全保障作戦センター (MSOC))」。通称「セキュリティー・ヒル」と呼ばれ、米空軍の電子保安中隊が管理し、米軍と米国国家安全保障局 (NSA) が使用しています。レドーム群の隣に、円形の痕が残る芝生部分が見えますが、これは、外周の直径約440m、高さ約42mの巨大円形アンテナ「象のオリ」(ウーレンウェバー・アンテナ(Wullenweber-Antenna)AN/FLR-9)があった址です。「象のオリ」と言えば沖縄・読谷村の楚辺通信所が有名ですが、楚辺通信所の方が2007年6月に撤去された後は、日本に残る「象のオリ」は、1965年に建設された三沢のだけになっていたところ、これも解体が決まり、2014年10月から解体撤去工事が行われ、今はすっかり芝生の更地になってしまったのですね。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234747j:plain▲2時間近く遅れてようやく三沢空港を離陸したJAL156便、十和田市東部を眼下に見ながら。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234754j:plain▲雲の重なりがなんとも不思議な光の筋をつくっていて目を奪われました。

 そして結局JAL156便は、定刻より1時間半近く遅れて18:24頃に羽田空港にランディング。もともと乗り継ぐはずだった18:00発の富山行きANA319便は、とっくに間に合わないどころか欠航になってしまっているので、新幹線に振り替えなければなりません。

 預け荷物を引き取って大急ぎでモノレールに乗り、浜松町経由で東京駅へ。移動中にスマホで「えきねっと」に接続して、間に合いそうな19:56発の「かがやき539号」の指定席を確保しました。富山に着くのは22時を過ぎてしまうけれど、しかたないですね。

 僕は、定刻で到着していれば、羽田空港を17:40に出発する二子玉川駅行きのバスで用賀へ行こうとしていたのですが、東京駅で「かがやき539号」を見送ってから電車で向かうことになったので、約束の時間にだいぶ遅れてしまう。これまたしかたないです。

 

f:id:mainichigaharu:20191002234759j:plain▲東京湾を横断しながら羽田空港へ最終アプローチ。小船の航跡がまっすぐのびてます。