毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

名残の「彗星」、そして火祭り⑲(城崎にて)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112754.jpg ▲思いもかけず出会うことができた「はまかぜ」が和田山を発っていく。。。

 2005年8月31日、城崎にて。志賀直哉みたい(^-^)。

 城崎温泉駅のすぐ前には、「城崎文学散歩」という銘板とともに文学碑がありました。見ると、

           山陰土産             島崎藤村

 一 大阪より城崎へ

 朝曇りのした空もまだすゞしいうちに、大阪の宿を發つたのは、七月の八日であつた。


 と書いてありました。
 がーーん、島崎藤村の「山陰土産」、読んだことない!ていうか、初めて知った。その冒頭が「大阪より城崎へ」だなんて、城崎へ来るなら必読書じゃないですか!よし、今度探して読もう。

 さて、この文学碑の向こうに外湯「さとの湯」があることを知り、全国屈指の温泉地ですから外湯もたくさんあるのでしょうけれど、この日は時間もないのでてっとり早くそこへ行くことに。
 城崎の外湯の中ではいちばん新しいということですが、規模も大きく、いろいろなお湯が楽しめ、おまけにちょうど昼時だったこともあって他に利用客の姿はほとんどなく、広い施設をほとんど貸し切りで思う存分楽しむことができました。こういう全国的に超有名な温泉場の外湯はすごく混雑していてゆっくりできないのではないかという偏見があったのですが、全然そんなことはなく、実にのんびりできるいい風呂でした~~(^o^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112730.jpg ▲藤村の「山陰土産」の文学碑。その向こうに立派な瓦屋根の外湯「さとの湯」が見える。

 このままのんびり城崎の湯に浸かっていたいのはやまやまですが、もう戻らねばなりません。
 帰りは城崎温泉13:39発福知山行き普通列車438Mでまずは和田山へ。和田山着は14:25で、14:45発の寺前行き1236Dに乗り換えます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112734.jpg わずか一時間ちょっとの滞在。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112738.jpg 和田山から播但線again。

 和田山駅で寺前行きの出発を待っていると、なんと!浜坂行き3D特急「はまかぜ3号」がやってきたではないですか。キハ181形の最後の定期運用をナマで見られるとは思わなかった!国鉄色ではないけれど、エンジン音を響かせて白煙をあげながら和田山を発っていく「はまかぜ」、かっこよかったです。末長くがんばってほしいものです。いつか一度は「はまかぜ」で大阪~香住・浜坂を乗り通してみたいものです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112743.jpg ▲初めて見たナマ「はまかぜ」。JR西日本カラーになっているとは言え、古豪の風格は十分。


 姫路を経て再び大阪へ戻ってくるとそろそろ夕方。
 久しぶりの関西の夜を気ままにぶらつき、戻ってきたのは青森行き4003レ寝台特急日本海3号」の入線を待つ大阪駅10番線。前の晩は「彗星」で一夜を明かしましたが、今度は「日本海3号」で明かそうというわけです。11番線には国鉄色の20:08発4047M特急「雷鳥47号」の姿がありました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818112757.jpg おお!国鉄色の「雷鳥」だ!

 大阪の夜は蒸し暑く、せっかく城崎温泉で汗を流してさっぱりしたというのに、ホームにいるだけで再び汗がじっとりとにじんできます。「日本海3号」、早く入線せんかいなー。