名残の「彗星」、そして火祭り③(南延岡→重岡)
▲南延岡始発大分行き普通列車2720M。先頭車はクモハ457-6、デカ目です。
2005年8月27日(土)、早朝、南延岡駅。
そういうわけで、重岡駅再訪を実現させるべく今回の旅に出発したのですが、いかんせん、重岡駅、非常に行きにくいです。
大分の重岡駅、その次の宗太郎駅、そしてその次の宮崎の市棚駅の間は、いわゆる「宗太郎越え」と呼ばれる県境を跨いだ区間で、特急「にちりん」は一時間に一本走っているものの、県境を跨いで重岡や宗太郎、市棚に停車する列車は2005年夏の時点で上下合わせて一日たった四本。早朝に二本、夕方に二本あるだけです。その訪れにくさと言ったら岩泉線などと肩を並べるぐらいのトップクラス。
それで、今回「ドリームにちりん」で早暁南延岡で降り、南延岡始発の05:57発大分行き普通列車2720Mに乗り換えるという行程を選びました。この列車が、上りで一日二本ある宗太郎越えの列車のうちの朝の一本なのです。
駅名標に郷土玩具「のぼりざる」。
ようやく朝になってきた感じ。
先頭車はクモハ457-6。
南延岡駅の側線には、08:22発宮崎空港行き特急「ひゅうが1号」5081Mになると思われる列車が待機中です。あ、もしかしたら「さわやかライナー」になるのかな?その横には713系「サンシャイン」車両も鎮座していました。
レッドエクスプレス「ひゅうが」。
民家の向こうから太陽が顔を出した頃、2720Mは大分を目指して南延岡を出発しました。白地に紺色の帯を巻いた457・475系の三両編成です。先頭車両も最後尾車輌も、デカ目の急行型車輌で、なんだかうれしく、懐かしいです。先頭にはなにやらヘッドマークが差し込めるようになっているようです。どんなヘッドマークがかつて表示されていたのでしょう。「なんとかライナー」とかなのでしょうか。
早朝ということもあって乗客を少なく、気兼ねすることなく窓を開け放ち、朝の風を全身に受けながら南から北への県境越えに挑みます。
早朝ということもあって乗客を少なく、気兼ねすることなく窓を開け放ち、朝の風を全身に受けながら南から北への県境越えに挑みます。
青いモケットのクロスシート。
朝6時前だというのにもう十分な暑さ。でも窓を開け放つと、入ってくる風は早朝の爽やかさを伴った涼しい風で、とても気持ちがよいです。列車は北川・市棚間にさしかかり、そろそろ沿線は山がちになってきました。まだ日が昇り始めたばかりで、あたりには朝靄が立ちこめています。
▲朝霧の北川・市棚間。
ほとんど乗降のないまま列車は市棚駅に到着。市棚を出ればいよいよ宗太郎越えです。
▲市棚駅に到着。
宮崎と大分の県境を越え、宗太郎駅に着きました。宗太郎を出発すると、山はいよいよ深みを増したようです。さあ、次はいよいよ重岡駅に到着します。
▲宗太郎を出て、重岡へ向けて峠を下る。