毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

デッドセクションを越えて(謹賀新年!暖冬東北ぶらり旅;その14)

イメージ 1 ▲村上駅を発車してまもなく、新津を発って初めて海べりに出る。

 2017年1月2日、暖冬の日本海。

 10分間の停車を終えて、酒田行き普通列車823Dは、07:34に村上を発車します。発車してまもなく、三面川を渡ると、左に急カーブを描きながらトンネルに入り、そのトンネルを出ると、車窓には一面に日本海が広がります。この日、新津を発ってから初めてのオーシャンビュー。羽越本線が誇る日本海ビューを楽しめる区間の始まりです。突然目の前に現れた日本海(曇り空なのが残念ですが。)に驚き感激しているうちに、間島駅に到着です。

イメージ 2 ▲07:41、間島駅着。

 ところで、村上駅と間島駅の間には、電流の交流と直流が切り替わる「デッドセクション」があったはず。特急「いなほ」などの電車に乗っていれば、車内の照明が消えて、「あっ、今デッドセクションを通ってるな」とわかって、旅のアクセントになるのですが、気動車に乗っていると気づかずに通り過ぎてしまいます。電化区間なのに村上より北へ入る列車が気動車ばかりなのは、このあたりの運行を担当するJR東日本新潟支社がデッドセクションを跨いで走れる普通列車用の交直両用電車を持っていないからだそうです。

イメージ 3 ▲07:46、越後早川着。

 間島から越後早川、桑川と、海岸沿いを列車は走ります。

 桑川には07:53の到着。駅舎はなんだかすごく立派な建物ですが、これは「道の駅 笹川流れ」の一部を構成する「夕日会館」の建物。1階には物産販売コーナー、観光案内所などとともに桑川駅が併設され、2階には「夕日レストラン」、3階には全面ガラス張りの展望台「サンセット展望台」などがあるそうです。

 「笹川流れ」とは、越後早川駅と桑川駅の間にある鳥越山から越後寒川駅駅手前にある狐崎までの無数の奇岩、絶壁、洞穴が連続する全長11kmに及ぶ海岸線のことで、「松島の美麗と男鹿の奇抜さをあわせ持つ新潟屈指の景勝地」とされているそうです。

イメージ 4 ▲桑川駅が併設された「道の駅 笹川流れ」の「夕日会館」。

イメージ 5 ▲「笹川流れ」の海岸線を眺めながら。

イメージ 6 ▲奇岩、絶壁、洞穴の連続です。

 2007年8月に快速「きらきらうえつ」に乗って、桑川駅で下車して夕闇迫る「笹川流れ」を訪れたことがありますが、水は澄んで美しく、奇岩、巨岩、洞穴が波に洗われる様はなかなかのものでした。そんな地形が11kmも続くのですから、いつかもっと時間をかけて、じっくりと探訪してみたいものです。あ、もちろん季節は、夏の方がいいでしょうね。
 
 今川には07:58に、越後寒川には08:04に到着。この両駅の間、かなり越後寒川駅に近い方の海岸に「狐崎」と名の付いた巨石が突き出ており、11km続いた「笹川流れ」もそこまでということになっているようです。

イメージ 7 ▲07:58、今川駅到着。駅名標のすぐ向こうに海が見える。

イメージ 8 ▲08:04、越後寒川駅到着。このちょっと手前にある「狐崎」までが「笹川流れ」。