毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

割子そばなら荒木屋さん。(旅するニッポン、春たけなわ;その26)

イメージ 2 ▲出雲そばなら出雲大社近くの「荒木屋」さんの「割子五代そば」。

 2016年4月4日、やっぱりウマイ。

 過去何度か記事をUPしてますが、出雲に来ればぜひ食べたいもの、それはなんと言っても「出雲そば」、そしてそれを食べるなら、創業220年、江戸時代後期から続く出雲そばの老舗「荒木屋」の「割子そば」。出雲大社境内南端「勢溜の鳥居」から西へ400~500mくらいでしょうか。僕は今回は神楽殿に出たところから南へ歩いて行ってみました。

イメージ 8 ▲大社町杵築東の古い住宅地の中に創業から220年の老舗がある。

 午後3時半過ぎというハンパな時間に行ったにも拘わらず、しっかり営業中。食事時ならば店の前の腰掛けにもずらりと待ち客があふれることでしょうけれど、今回はすぐに入れました。こんな時間でも、やってくる客はほかにもいました。

 目当ての「割子五代そば」、相方は「縁結びセット」を注文し、それが運ばれてくるまで、出雲名物「あご野焼き(トビウオの焼きちくわ)」をワサビ醤油で食べて待とう。あっ、こりゃまたウマイ。ちょっと炙って出してくれればなお美味しいと思うのだが。

イメージ 1 ▲出雲名物「あご野焼き」。少し炙って食べたらもっとおいしそう……

 さっ、やってきました「割子五代そば」。割子が五段重ねなので「五代」と名が付いています。

 麺は、厳選した地元出雲の玄そばを丁寧に石臼挽きにして香り高くコシが強い麺に仕上げてあり、色は黒め。これが割子に盛られて五段。それに、良質な自家の井戸水を使ってうるめ鰯からとった伝統のつゆが入った器、このつゆがまたとびきり美味しいのだ。そして薬味は刻みネギ、もみじおろし、ちぎり海苔です。

 食べ方はメニューに書かれています。①割子そばの上に薬味を適量のせます。②「の」の字を書くようにつゆをかけて召し上がります。③残ったつゆは次の器に移し、又同じようにつゆをかけてください。④最後に残ったつゆはそば湯の中に入れて飲んでください。これに従い、さっそくいただきまーす!

イメージ 3 ▲いちばん上の一段目は、天かす。

イメージ 4 ▲二段目は、ナメコにダイコンおろし。いいねえ。

イメージ 5 ▲三段目は、ウズラ卵の月見にすりごま。とろーりといただきます。

イメージ 6 ▲四段目と五段目は、とろろと、そばのみの原点回帰。

 ちなみに、相方の注文した「縁結びセット」は、割子そば2段(なめこおろし、ウズラ入り)に特製そばぜんざいがセットになったもので、おみくじと縁結びの袋付き。袋にはご縁があるよう、五円玉が入っています。

 最後のとろろに残っていた薬味を全部入れ、じっくり味わって食べて、完食。残ったつゆをそば湯で飲むのも味わい深し。ああ、おいしかった。あと割子三段ぐらいならまだ食べられたと思う。

 午後4時を回ったところでお店を出ると、お店の人が入口の札をくるりと回して「本日は終了いたしました」に。おっと、この日はもう閉店ですか。ぎりぎりのところでおじゃまできて、ホントよかった。ごちそうさまでしたm(__)m。

イメージ 7 ▲名残惜しみつつ味わって食べた五段目。