色黒な出雲そば(冬のニッポン雪景色;その42)
▲僕の好物、出雲そば。
2013年2月13日、サンライズ出雲、登場。
たった12分間だけでしたが特急「やくも」の初乗車を果たし、僕は出雲市駅のホームに降り立ちました。向かい側のホーム4番線にはキハ120の単行が停まっていて、まもなく発車の様子。車両は今回初めて見かけた300番台で、キハ120-312。18:20発の出雲市始発仁万行き普通列車365Dのようです。
僕のほうはと言えば、出雲市駅は高架上にホームがあるので、ホームから階段を下りて改札を出ます。外はもう真っ暗です。
▲出雲市駅4番線ホームには仁万行き365Dが停車中。
出雲市駅のコンコースに隣接して、出雲市文化観光案内特産品コーナーなど、かなり広いスペースにお土産物屋さんなどがたくさん入っていて、品揃えもかなり充実しています。出雲市駅を訪れるのは2006年2月以来ですが、前回もここで車内での食料やらおみやげやらをじっくり選んで調達したものです。
今回もここをしばらくうろついて様々買い込み、さあそれから腹ごしらえです。
このスペースのいちばん改札口寄りにあるのが「出雲そば黒崎」。前々回の2005年1月に来たときにここに入ってなかなか気に入ったので、今回再訪です。駅の立ち食いそば屋ではなく、ちゃんとテーブルに就いて、山陰を代表するご当地グルメ「出雲そば」がしっかり食べられるお店です。僕もさっそく「割子そば」をオーダー!
▲つゆが甘いせいかピントも甘くてすみません!割子そば配膳!
出雲そばの特徴は、蕎麦の実の各層を取り分けないで、皮ごとそのまま三番粉まで挽き込んだ蕎麦粉、いわゆる「挽きぐるみ(全層粉)」を使うので、色が濃く黒く、そして香りが強いということです。そして、食感がとても固い。このごきごきした食感が僕は好きなんです。ここ「黒崎」のは色はそんなに黒くはないかな。
出雲地方では昔から重箱のことを割子といい、蕎麦もこの割子に持って出されるのが最もポピュラーなようです。三段割子が普通でしょうかね。そして、蕎麦をつゆにつけて食べるのではなく、つゆを先に蕎麦の入った割子のほうに入れて食べます。あっという間に、完食です(^^)。
▲三段割子を分割して並べてみた。やっぱりピントが甘くてすんまそん。
▲「黒崎」の蕎麦はそれほど色黒ではないですね。太さも細めのほうかな。
さて、食料もおみやげも調達し、腹ごしらえもした。では、再び改札を通ってホームへ上がることにします。
これまで「サンライズ瀬戸」には上り下りとも何度か乗ったことがあるのですが、「サンライズ出雲」編成には一度も乗ったことがなく、今回が初めて。今回「サンライズ出雲」を全区間完乗することも、旅の目的の一つなんです。
▲次に2番線から発車する列車は東京行きの「サンライズ出雲」。
▲この車両を出雲市駅で見るのは初めて。
京都から山陰本線に入る客車寝台特急「出雲」は廃止されてしまいましたが、「サンライズ出雲」のおかげで、出雲市駅の列車案内から「東京」の文字がなくなることはありませんでした。車両ドア脇の行き先表示幕の「東京」の文字の上に「伯備線経由」と入っていて、「出雲」時代とはルートは変われど、東京と島根を結ぶ夜行列車は健在です。
▲「伯備線経由」になっても東京行きの夜行列車が存続してます!
▲先頭車両は闇の中。もうすぐ発車時間。