直通列車、深圳河を渡るの巻。
▲広州東発紅磡行きT809列車にこれから乗ります。
前回は、香港と広州を結ぶ直通列車に久しぶりに乗ったことを書きましたが、今日は9月1日に乗った帰りの列車をレポートしまっす。
帰りは広州東駅14:04発のT809列車。前日は香港鐵路MTRの運行する二階建て車両「九廣通(ktt)」でしたが、この日のT809列車は中国側廣深鐵路が運行する25T型客車で、確か10両編成だったような…… 先頭に行ってみることができなかったので見られませんでしたが、機関車は韶山8型(SS8)電気機関車です。客車も機関車も、中国全土でよく見られる車輌です。
▲広州東駅のコンコースのいちばん長いエスカレーターの上が直通列車の待合室。
地下鉄3号線で広州東駅に到着し、「廣九直通列車」の案内表示を頼りに進んで行くと、天井の高い吹き抜けのコンコースに最上階まで一気に上るいちばん長いエスカレーターがあり、これで最上階へ行くとそこが直通列車の待合室。発車30分ぐらい前になってようやく扉が開き、中へ進むとそこがパスポートコントロールを行う出境審査場。その後、税関、検疫を通り過ぎると、免税店などのある待合室があります。
そして発車10分ぐらい前になるとようやくホームへ下りることができるようになり、大勢の利用客がわさわさと列車に乗り込みます。
▲中国大陸の長距離列車でよく見かけるカオスな状況はさすがにないですね。
▲客車の車側には車次と行き先の電光表示が。中国側の車輌なので簡体字ですね。
全車両が25T型客車の「軟座(RZ)」車輌。日本で言えばグリーン車に相当します。僕が乗車した7号車の車番は「RZ25T-111192」でした。「軟座」車は短距離列車にしか連結されていないので、中長距離列車が多い中国大陸では「軟座」車はあまりお目にかかることや乗ることはありません。車内は2×2の4列シート。前日の「Ktt」車輌は回転しない固定式の背中合わせ配置でしたが、25T型の「軟座」車は回転式リクライニングシートなので、ちゃんと進行方向を向いて進むことができます。窓とシートの間隔は合っていませんが(^^ゞ。
▲7号車の車内。網棚も天井もとても高いです。
定刻14:04、T809列車は広州東駅を発車しました。途中停車駅は常平のみ。そして15:23頃、深圳駅を通過します。深圳駅を通過するとほぼすぐ、どろーんと濁った狭い川を渡ります。これが深圳河で、この川が国境なんです(厳密には両方とも同じ国なので「国境」ではないですが。)。この川を渡るの、ほんの一瞬です。渡ってしまうと、列車は香港に突入。わーい、香港に戻ってきたぞ!(^^)
▲深圳駅を通過中。ホームに誰もいないな……
▲深圳河に差しかかりました。こんな川が国境とは……(^^ゞ。
▲川を渡ってしまえば香港です!
そして列車は、定刻の16:02より数分遅れて終点の香港九龍紅磡駅に到着しました。エスカレーターで上に上れば入境審査場です。
この日の香港はとても良い天気。紅磡駅からバスで尖沙咀のスターフェリー乗り場まで行き、スターフェリーでセントラルまで渡ります。ビクトリアハーバーには行き交うスターフェリーの他に、観光用ですが赤い帆を広げたサンパン(舢舨)もいたので、その写真もUPいたします。
それにしても、国境を越える直通列車の旅、距離も短く週末で行き来できるので、たまにはこういうのもいいですね(^^)。
▲出発したスターフェリーから振り返ると、尖沙咀のスターフェリーのりばの全景が。
▲スペシャルカラーのスターフェリーとすれ違う。
▲赤い帆掛け船がビクトリアハーバーを行く。