毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

鹿児島名物・豚軟骨うどん(Long Summer Vacation;その16)

イメージ 8▲腹ペコで到着した鹿児島中央駅で食べた「豚軟骨うどん」、うまし。

 2018年7月9日、むかん?
 
 重富を通過すると、列車は一気に海岸べりに出ます。姶良市の南西部、鹿児島市との市境には牟礼ヶ丘連山が海岸線ぎりぎりまでせりだす形で立ちはだかっているので、線路は海岸べりを走るしかないのです。
 
 このような地形は鹿児島駅のちょい手前まで続くので、ひと山越えれば市街地が広がっているというのに、車窓の風景は、左は錦江湾と桜島、右は切り立った崖や急斜面ばかりが続きます。重富から次の竜ヶ水まで7.0km、竜ヶ水から鹿児島まで6.9kmと駅間も長く、並行する国道10号線がなければ秘境路線みたいな趣です。
 
 そしてこの区間は、桜島がとてもよく見える絶景区間。この日も、すこーし雲がかかっているところもありましたが、なかなかよく見えて、しばらくの間、桜島の美しい姿を楽しむことができました。
 
イメージ 1▲重富~鹿児島間は桜島の絶景ポイント。車窓にずっと桜島が見えています。
 
 そして12:26、「きりしま9号」は終点鹿児島中央に到着しました。南宮崎から2時間ちょっと、日豊本線南端部123.3kmの列車の旅は、前半は山また山、後半は海と山のなかなか楽しい汽車旅でした。しかし、宮崎からの飛行機がちゃんと飛んでいれば、今頃は長崎県大村市内でご当地グルメ「大村あま辛カレー」を食べているところのはず。あー、食べたかった!
 
 この日の鹿児島市は気温が33℃ぐらいまで上がる暑さ。ホームに降りると、むっとした熱気に包まれてむせそうになります。上の写真では、桜島の火山灰が右方向、つまり鹿児島市の中心部の方へ流れているようにも見えますが、どうでしょう、降灰してるでしょうか。実感はできませんが……
 
 
イメージ 3▲終点鹿児島中央駅3番線に到着した特急「きりしま9号」。
 
イメージ 2▲「つばめ」マークが残るメタリックグレーのボディの787系車両。
 
イメージ 4▲とがった横顔も特徴的。14:19発の6012M特急「きりしま12号」で折り返すのかな?
 
 次に乗り継ぐのは、12:48発の九州新幹線「さくら556号」新大阪行き。20分ほど時間があるのでランチを調達したいところです。
 
 改札の外に出れば、30もの土産店や8つの飲食店が並ぶ「みやげ横丁」と「ぐるめ横丁」が目の前にあるらしいですが、そこまでの時間はないので、新幹線乗換口を通ってとにかく新幹線コンコースへ前進。売店で駅弁でも買えればいいやと思って見てみると、いちばん奥の、新幹線ホームへ上がるエスカレーターにはさまれた場所に、けっこうお店が並んでます。そのいちばん右側にあるお店は「うどん」と書かれたのれんを出していて、外にもテーブルが出してあり、さくっと食べられそう。よし、うどん食べよう。 
 
イメージ 5▲鹿児島中央駅新幹線コンコースに並ぶお店たち。新幹線乗車直前の最後の買い物に重宝しそう。
 
イメージ 6▲うどんなら20分時間があれば食べられるだろう。
 
 このうどん屋さんに立ついちばん大きなノボリには「むかん」と書いてあるが、あれは何か。それは「八ちゃん堂」の「皮むき冷凍みかん」のことらしい。ランチ向きではないな。
 
 食券の券売機の両脇にはメニューパネルが立っており、「夏の冷しうどん」シリーズにも牽かれるけれど、ここはやはり「鹿児島名物」マークがついているのをチョイスしたい。「鹿児島名物」マークがついているのは「豚軟骨うどん・そば」、「つけ揚げうどん・そば」、「ごぼう天うどん・そば」の3品で、どれも捨てがたい。「つけ揚げ」とは「さつまあげ」の鹿児島での呼び方らしい。早朝から何も食べずにいて腹が減り、こってりしたものを欲しているので、一番人気っぽい「豚軟骨うどん」をいただくことにしよう。
 
 じっくり煮込まれた豚軟骨がごろりと3個、それに加えてワカメ、刻みネギ、かまぼこが載り、汁は濃いめ。豚軟骨は思ったとおり味が濃く、あっという間に完食。これでは全然足りない。おいしかったです~。
 
イメージ 7▲「鹿児島名物」マークがついた3品のうちから「豚軟骨うどん」をチョイス。