毎日ヶ原新聞

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コーヒー「石川シリーズ」とは。(2018年月イチ日本・3月編;その9)

イメージ 2 ▲種類豊富な朝ごはんのおかず。右上の小碗がとろろごはん用のとろろ。

 

 2018年3月18日、温泉宿の朝ごはん。

 

 加賀山代温泉「ゆのくに天祥」さんに一泊して迎えた朝。まずは、前夜は入れず、朝になって男女が入れ替わって男性も入れるようになった大浴場で朝風呂。朝風呂ほど気持ちのよいものはない。ちなみに、1階の「ギャラリーラウンジゆのはな」では、早起きサービスとして朝6時半から蒸かしたてのあつあつジャガイモが振る舞われるそうですが、僕が朝風呂ついでに通りかかったときにはすでになくなってました。残念。

 

 そして朝ごはん。泊まった旅館で食べる朝飯ほどうまいものはない。前日の夕食と同じ場所で、朝ごはんです。小鉢と小皿が並ぶお膳につくと、炊きたての石川県産大麦ごはんが盛られます。これが「ゆのくに天祥」さんの朝食のこだわりの一つで、この大麦ごはんをとろろごはんにして食べるのがたまらなくおいしいそうです。

 

イメージ 1 ▲朝食はこんな感じからスタート。

 

 お皿も小鉢も小さいですが、おかずの種類はとても豊富。いちばん手前にあるのは茶碗蒸しで、これがフルフルとしてまことにおいしい。小アジの干物の焼きたてが運ばれてきて、これまた香ばしくておいしい。

 

 木蓋付きの鉄鍋は、なんと味噌汁。ここもこだわりの一つだそうで、使われているのは米麹と大豆を仕込み桶で3年以上熟成させた天然米味噌。大豆ペプチドやタンパク質を多く含むそうで、大きなアサリを具に青菜を散らし、この味噌汁がおいしくないわけがない。ちなみに、明治40年からの製法を変わらず守り、木桶熟成天然醸造させたお醤油もコクがあっておいしいです。

 

イメージ 3 ▲フルフルとした茶碗蒸し、まるでスイーツのよう。

 

イメージ 4 ▲小アジの干物は焼きたてで、添えてあるのはフキの佃煮かな?

 

イメージ 5 ▲鉄鍋で煮立たせていただくアサリの味噌汁。日本人の朝ごはんですよ、これが。

 

 朝食後は、出発までまだ時間があるので、チェックアウトを済ませて荷物を預かってもらい、ちょっと散歩に出ることに。

 

 江戸時代の温泉場は共同浴場を中心としてまちがつくられていたそうですが、山代温泉のその共同浴場が今もあるということで、そこまで歩いて行ってみることにしました。宿の前の通りを南に向かってのんびり歩いて行きます。

 

 宿のすぐ南側にはなぜか広大な何もない土地(「九谷広場」というらしい。)があり、一部が駐車場になっているもよう。なんか妙に広々としてます。その一角にローソンがあるんですが、えび茶色の瓦葺きの切り妻屋根に褐色の壁の平屋の建物は、その背景に見える我々が泊まった宿よりも旅館ぽく見えます。

 

 少し行くと、和菓子屋さんを発見。「御菓子司 丸福」。1931年(昭和6年)創業、90年近い歴史のあるお店だそうで、店頭にノボリが出ているとおり、「やましろ温泉まんじゅう」が名物らしい。沖縄の黒砂糖と水を使う代わりに山代温泉の源泉を練り込んだ皮生地はもちもちほわっとし、表面には可愛らしい温泉マークが入り、割ると白あんがびっしりで、山代を代表するまんじゅうなのだとか。えー、僕も食べたかったよー。

 

イメージ 6 ▲和風の建物っぽいローソン。後ろの宿の方が旅館らしくない(笑)。

 

イメージ 7 ▲創業90年近い和菓子屋さん「御菓子司 丸福」。大粒の栗を丸ごと1個入れた「栗っ子」も人気とか。

 

 ちょっと話が飛ぶんですが、この日の帰りに加賀温泉駅まで出たとき、電車までまだ時間があったので、すぐ近くにあるショッピングセンター「アビオシティ加賀」の中にある「T・Beans」というカフェというよりは喫茶店?で電車待ちをしました。自家製生ソフトクリーム、ジェラート、アイスクリーム、クレープなんぞも食べられますが、コーヒーにもかなりこだわりが感じられ、コーヒーのメニューはなかなか豊富。そんなコーヒーのメニューの中に「石川シリーズ」というのがあり、「金沢 すっきり酸味のブレンド」、「能登 深めの焙煎」、「加賀 モカベースの甘い味わい」という3つのラインナップ、いずれも370円(税込)。これは飲まないわけにはいかないだろうと思い、「加賀」をいただきました。地元のショッピングセンターの中にあって地味過ぎるお店なんですが、こんなメニューもあるし、観光客のみなさんももっと立ち寄ってみてもいいんじゃないかなーと思いました。

 

イメージ 8 ▲アビオシティ加賀内にある「T・Beans」のコーヒーメニューと「石川シリーズ 加賀」の一杯。