毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ワシントンでグルジア料理

イメージ 1 ▲ワシントンで肉が食べたい!と言ったらグルジア料理店へ連れて行かれました。にくにくしい~~♪。

 2018年9月28日、アンバーワイン初体験。

 ワシントンで食べたものネタをもう一つ。

 9月28日は、ニューヨークからワシントンへ移動。モントリオールから着いたときはラガーディア空港でしたが、今回はジョン・F・ケネディ空港から出発で、11:30発のワシントン・ロナルド・レーガン・ナショナル空港(DCA)行きデルタ航空DL3283便です。機材はBombardier CRJ-900で、前4列が1×2シートのファーストクラスになっていて、5列目からが2×2シートの普通席で、全体で76席仕様です。デルタ航空の小型機は日本では見ることができませんね。

 チェックインのときに預け荷物1個につき25ドルとられるというせこさに加え、チェックイン時には18番B席が割り当てられたのに、搭乗が始まってゲートで搭乗券をピッとやると、7番C席の搭乗整理券が出てきて席が変わるといういいかげんさ。フライトそのものは飛行時間50分ほどで順調にDCA空港に到着し、今回は荷物もちゃんと出てきて、ひと安心。

イメージ 2 ▲JFK空港で出発を待つデルタのボンバルディアCRJ-900。

イメージ 3 ▲ジョージ・B・マクレラン少将(Major General George B. McClellan)の像。

 DCA空港からホテルに移動してチェックイン。ホテルの前には「ジョージ・B・マクレラン少将公園」があり、南北戦争中、有名なポトマック軍を編成し、1861年11月から1862年3月まで北軍の最高司令官を務めた少将だそうで、公園にはその像が鎮座しています。

 さてこの日は、ワシントンに住んでいる旧友が夕食に誘ってくれたので、20時にホテルで合流し、連れて行かれたのは、Mストリートと11thストリートとの交差点近くにある「supra」というレストラン。なんと、グルジア(ジョージア)料理のレストランではありませんか!ワシントンでグルジア料理が食べられるなんて、ウレシイっ!!

イメージ 4 ▲グルジア料理と言えば「ハチャプリ」。これはチーズの上に卵を落とした「アジャルリ」というハチャプリ。

 まずは大好きなグルジアの赤ワイン「キンズマラウリ」でカンパイ。サラダに続いて、「ハチャプリ」をオーダー。「ハチャプリ」はチーズ入りパンのことで、生地をボート形にしてその中央にチーズをとかし、更に生卵を落としたものを「アジャルリ(Ajaruli)」といい、これをオーダー。グルジア南西部アジャリア自治共和国のハチャプリだそうです。卵の黄身をくずしてチーズと混ぜ、アツアツでもっちりの生地に絡めて食べるとまさに絶品!!

イメージ 5 ▲アメリカにいるなら肉が食べたい!ということで「Beef Tarkhunit」登場!肉汁がしたたってます。

 アジャルリ・ハチャプリをつまみに「キンズマラウリ」をくいくい飲んでるうちに、メインディッシュが運ばれてきました。アメリカにいるのなら食べるなら肉だ!と思って僕がオーダーしたのは「Beef Tarkhunit」。Tarkhunitはタラゴンのことのようで、いい色に焼けてスライスされたビーフ・サーロインの上にタラゴンがたっぷり載っていて、見るからにうまそう。そして、ウマイ。たまらない。フォークが止まらん。

 もう一品は「Lamb Neknebi」。Neknebiはリブとかチョップという意味らしく、ラムチョップが5本、お皿に載って登場。ビーフ・サーロインにもこちらのラムチョップにも使われているのが「アジカ(ajika)」という調味料。唐辛子、ニンニク、ハーブ、スパイス、食塩、クルミなどを使って作るペースト状の調味料で、乾燥させたものは「スヴァネティの塩(svanuri marili)」と呼ばれるそうです。この調味料がよくきいているのか、ビーフもラムもとてもおいしく、特にラムチョップは、「スヴァネティの塩」を振って焼き上げられたラムに、プラムで作った甘酸っぱいソース「トケマリ」をつけて食べると、これまた絶品。とても柔らかく、しかも脂がとろりとジューシーでたまらなくおいしいです。

イメージ 6 ▲こちらはラムチョップ。とても柔らかく、脂がウマイ。

イメージ 7 ▲添えられているのはグルジア人にとってはケチャップのような存在の「トケマリ」ソース。

 「キンズマラウリ」のボトルが空いたので、アンバーワインの飲み比べセットをオーダー。アンバーワインは、オレンジワインとも呼ばれ、グルジアが起源と言われる色の濃い白ワインのこと。「クヴェリ」と呼ばれる大甕にブドウを入れ、温度変化が少なく安定した発酵が望める地中に埋めて発酵させるという「甕壺製法」でつくられているのがグルジアのアンバーワインの特徴。アンバーワインというカテゴリーのワインは飲んだことがなかったので、飲み比べセットがあるというのはうれしいです。

 飲み比べられるのはライト、ミディアム、ハードの3種類で、ライトは「オルゴ・ルカツィテリ(Orgo Rkatsiteli) 2017」、ミディアムは「Blui’s Wine Rkatsiteli, 2017」、ハードは「Vinoterra Kisi, 2016」。ルカツィテリ(Rkatsiteli)もキシ(Kisi)もグルジア固有のブドウ種です。3種類のグラスが並ぶと、あら美しい。黄色というか黄金色というか琥珀色というか、何千年も前からグルジアで受け継がれてきた「甕壺製法」の編み出す澄んだ色合いなのですね。3種類とも色が微妙に違い、ライトな「オルゴ・ルカツィテリ 2017」がいちばん色が濃く、ミディアムの「ブリュィズ・ワイン・ツカツィテリ 2017」がいちばん薄いような気がします。味はいずれもドライでちょっとグラッパを思わせる風味もあり、もちろん3種類それぞれの独特な香りと味わいがあります。食前にこれをじっくり味わいたかった感じ。アンバーワインって日本でも手に入れて飲めるのかしら?

イメージ 8 ▲初めて飲むグルジアのアンバーワイン。右からライト、ミディアム、ハード。

イメージ 9 ▲微妙に異なる色、香り、味を楽しめて、なんとも楽しく充実満腹のワシントンの夜になりました。