「彗星」、関サバ、それから臼杵⑤(歴史の町臼杵)
2005年4月30日午後2時過ぎ、臼杵散策。
八坂神社の境内をのんびり抜けると臼杵図書館があり、その隣は稲葉家下屋敷です。1871(明治4)年の廃藩置県で城を失い東京住まいになった第15代臼杵藩主稲葉久通が、臼杵に帰って来た時の里帰りの屋敷として作らせたもので、3500平米の敷地と庭園を持つそうです。
稲葉家下屋敷正門。
そこから南へ下ってくると二王座歴史の道に入ります。たくさんの寺院が並ぶ石畳の通りで、臼杵散策の要とも言え、11月のおまつり「竹宵」の時にはこの石畳の道にもたくさんの竹の灯籠が飾られるとのことですから、それは美しいことでしょう。
見星禅寺山門。
見星禅寺山門を右に見ながら、白壁、黒瓦、古い石垣に囲まれた細い道をたどります。車が入ってくることはめったになく、歴史の時がたゆたう清閑な空間に、何度も足を止めてしまいます。もちろん、映画「なごり雪」でも、この道はとても美しく描かれています。
やがて旧真光寺。寺だった頃の建物はそのまま残っており、二階の窓からは二王座歴史の道の石畳を見下ろすことができます。臼杵の定番の風景ですが、確かにずっと眺めていたくなります。
旧真光寺からさらに二王座歴史の道を善法寺まで進むと、臼杵の中心地とも言える「辻」はもうすぐそこです。歴史の道の散歩もここで終わりにしなければなりません。
旧真光寺からさらに二王座歴史の道を善法寺まで進むと、臼杵の中心地とも言える「辻」はもうすぐそこです。歴史の道の散歩もここで終わりにしなければなりません。
二王座歴史の道の石畳。
善法寺山門。
臼杵の商店街も石畳。
さあ、大急ぎでフェリーターミナルへ移動です。臼杵のフェリーターミナルは東のはずれ。時間があれば歩いても行けるのですが、この日はタクシーで向かいます。「辻」から10分とかからない距離です。
臼杵からはフェリーで愛媛の八幡浜へ渡ります。九四オレンジフェリー204便は「ニュー四国」を使って15:40発。八幡浜までは2時間15分、2等座敷席で片道1580円(当時)ですから、なんともおトクに四国へショートカットできます。だいたい空いていて座敷席を広々使えるし、甲板も広いし、揺れないし、甲板で吹かれる風は実に気持ちいいし、申し分ありません。03年の夏に青春18きっぷの旅のショートカットで初めて使って以来、今回で3回目。このコース、すごく気に入ってしまったんです。
八幡浜行き「ニュー四国」。
出航後すぐに見えるは津久見島。
▲臼杵をあとに2時間15分の航海はいたって穏やか。
八幡浜港17:40発の臼杵行き宇和島運輸フェリーとすれちがうと、間もなく八幡浜港到着です。船を降りてターミナル前のバス停で駅行きのバスを待っているうちに日は傾き、今越えてきた豊後水道のほうが夕焼け色になってきました。
▲間もなく愛媛八幡浜港に入港。
豊後水道に夕焼けが。
架線のないぶん広々と感じる。