【社説】SL村上ひな街道
……と思ったのが2005年3月のこと。そんでもって時刻表を見てみると、おおっ?なにやら「SL村上ひな街道号」というのが新潟~村上を走るようである。これは自分の覚えている限りでは初めて走る列車ではないかな?決定。コレにも乗る。
そんなわけで2005年3月20日、日帰りで行ってきました新潟へ。
スタートは上野発06:46の「とき303号」。自分にとっては新潟もあまりなじみがないし、上越新幹線もほとんどなじみがありません。過去行ったこと・乗ったことがあるのはほんの数回、しかもどれもほとんど印象に残っていません。「とき303号」の車内でも乗るなり爆睡して、あっという間に新潟到着は09:03。
在来線ホームへさっそく下りてみると、新潟駅7番線にはすでにSLが入線済みです。3月19日と20日の二日間のみ、村上の「町屋の人形さま巡り」に合わせて新潟~村上間に運転される9929レ「SL村上ひな街道号」であります。牽引機は「ばんえつ物語号」のC57-180で客車も「ばんえつ物語号」ですが、ヘッドマークは今回の運行に合わせたオリジナルです。客車の行き先表示幕のところにもオリジナルの表示が貼りだされています。C57-180はきれいにお色直しをして黒々とつややかで、ナンバープレートの縁取りもきんぴかです。出発までは運転室に入れてもらえるサービスをやっていて、子どもたちが嬉々として運転室へ駆け上がっていました。
入線中の「SL村上ひな街道号」。
行き先表示もオリジナル。
発車前は運転室を開放中。
さて、列車は村上へ向けて新潟駅を定刻の09:26に発車しました。途中の停車駅は新発田と坂町のみです。4号車は売店カウンターもあるラウンジカーで、みなさん自分の席があるはずでしょうに、大勢の人がラウンジカーにやってきて思い思いに過ごしていました。新潟~村上という区間をSLが走るのはかなり珍しいとあって、沿線には至るところに撮影隊が跋扈していてこの列車の高い注目度を感じさせ、撮影隊が狙っているのは僕ではないとは知りつつ思わず手を振ってしまったりして……
車掌さんの説明に賑わう4号車。
昭和21年製造と言えば戦後すぐ。
こんな車中はあっと言う間に過ぎ、僕は坂町で下車します。黒煙を吐いて坂町を出発していく列車を見送ります。ずいぶん高いところまで黒煙を噴き上げたあとゆっくりと動きだし、ぼっぼっぼとホームを抜けてゆく姿はやっぱりホレボレしてしまいますぅ~(^-^)。
坂町に到着。
黒煙と蒸気を上げて、発車!
どっどっどっと動き始めます。
朱鷺メッセは、信濃川河畔にあるとても立派なコンベンション施設。施設から直接川べりのデッキに出られるので、川向こうに昭和2年に竣工した旧第四銀行住吉町支店を移設復元した建物などがある新潟市歴史博物館「みなとぴあ」や柳都大橋を眺めながら川風に吹かれるのもたいへん気持ちがよいです。
信濃川と柳都大橋。
新潟朱鷺メッセで開催された「新潟酒の陣」。2005年は第2回だったそうですが、前年の約2倍の面積を確保して県内酒蔵の94社が集結したのだそうです。試飲チケット1000円を買って入場すると、出展各蔵元の自慢の銘柄を心ゆくまで試飲でき、気に入ればもちろんその場で購入することもできます。特設ステージでは各種イベントも行われたようですし、利き酒コーナーやおつまみになるような新潟特産食品のスタンドなどもあり、まったくもって飽きさせません。左党にはたまりませんな、こりゃ。全部の蔵元で試飲したら間違いなく酔っぱらいますぞ。
矢印に誘われて入ってみると、
大盛況のにいがた酒の陣。
ほろ酔い加減になったところで帰京します。新潟発15:21の「MAXとき326号」で上野まで。久しぶりに乗るMAXは自由席だったので一階席に陣取って、やっぱり上野まで爆睡。常磐線に乗り継いで三河島駅に戻ったときには、空には夕闇が漂っていました。
三河島駅。ああ今日もよく飲んだ。