毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

オーロラ見られず。(二たびエストニア;最終回)

イメージ 7 ▲北京首都空港に到着したAY085便。

 2018年1月13、14日、荷物載ってません。

 定刻より20分弱遅れて15:46にヘルシンキ・ヴァンター空港にスポットインしたAY1020便を降りましたが、次に乗り継ぐフライトは18:10発なので、まだ余裕があります。ただ、アジア行きのフライトを中心に出発ラッシュを迎える時間帯だけに、乗り継ぎの出国審査場と保安検査場は大勢の乗り継ぎ客でごった返していて、来たとき同様、ここでかなりの時間をとられます。
 
 それでもフィンエアー・ラウンジでひと息つく時間はあったので、50番ゲートの近くにある「Finnair Premium Lounge」で搭乗開始を待つことにしました。昨夏もそうでしたが、隣接する「Finnair Lounge」はかなり広いですが、特に17:05発の東京成田行きJL414便が出るまでは簡単には空席を見つけられないぐらい大混雑しててあまり落ち着けません。それに比べるとさすがに「Finnair Premium Lounge」の方はゆとりがあります。JL414便の搭乗が始まるとさらにぐっと人けがなくなり、静かにゆったり過ごすことができるようになりました。

イメージ 2 ▲離陸後約1時間20分でロシア・コストロマ州スジンスラヴリ地区Mirnyy(Мирный)村の上空あたり。

 僕がこれから乗るのは、18:10発の北京行きAY085便。34番ゲートからの出発です。

 ラウンジでくつろいでいる間に出発時刻が変更になり、35分遅れの18:45発に。これでさらにラウンジでくつろぐ時間が増えました。じゃあもう一杯飲んじゃうか、シャンパン。

 そろそろというあたりでゲート前へ移動し、18:33に搭乗。僕の席は21番A席で、エコノミークラスの最前列の左の窓際席。機材はレジOH-LWCをつけた最新のA350-900で、エコノミークラスは3×3×3の9列アブレストですが、最前列の21番列だけ2×3×2なので、長距離フライトの窓際席でもなんとか耐えられるでしょう。しかも、21番列から25番列までの5列は「エコノミーコンフォート」という、いわゆる「プレミアム・エコノミー」の席のようで、アイマスクや耳栓、歯磨きセットなどが入ったマリメッコの伝統的な模様を施したコットンバッグのアメニティキットが配られたり、ヘッドホンはノイズキャンセリングだったりして、ちょっとおトク。シートピッチも少しだけ広いらしいです。

 18:39にドアクローズとなり、機内はまたもいっぱいいっぱいのほぼ満席。ホントよく乗るわ。そして18:58にタキシングを始め、19:09にたぶんRWY22Rから離陸しました。

イメージ 1 ▲読書灯を点けずに暗い機内で撮ったのでよくわからない写真ですんまそん。1回目の機内食です。

 外はとっくのとっくに真っ暗なので、映画を見るか本を読むか寝るかぐらいしかすることがないけれど、とりあえず晩ごはん。メインはチキン+ライスかミートボール+マッシュポテトからのチョイスで、やはりおコメが恋しくなったのでチキン+ライスを選びました。ほかにはリゾーネ(米粒パスタ)のサラダ、前回も機内食で出たruisneppariというライ麦を使った薄焼きもっちりパン、クリームチーズ、そしてチョコレートバー。ドリンクは白ワインをいただこう。

イメージ 4 ▲東の地平線(というか雲のかなた)が明るくなり始め、もうすぐ日の出。

イメージ 5 ▲日が昇る。窓についた細かい霜状のものが高度1万m超の極寒を物語ります。

 今回エストニアに行く前、北欧のことをよく知る職場の上司から、冬に北欧へ行くなら飛行機では北側の窓際席をとるのがよい、運が良ければオーロラが見られるから、と言われていました。行きは南側の窓際席でしかも昼間の時間帯だったけれど、帰りは北側の窓際席でしかもナイトフライトだったので、「オーロラが見られるかも?」とけっこう期待しました。でも全然。機窓からは漆黒の闇が見えるばかりで、オーロラの「オ」の字も出現しなかったですよ。

 高度39,000~41,000フィート(約11,880m~12,500m)前後の巡航高度を維持して飛行を続け、巡航速度も時速800km台が続いていたのがいつの間にか冬の強烈なジェット気流に乗って時速1,000kmを超え、北京はどんどん近づいてきます。

イメージ 3 ▲モンゴル・ウランバートルを越えたあたりで2度目の機内食。

イメージ 6 ▲すっかり夜が明けました。冷え込んでいるのか地上にもやが立ちこめて真っ白です。

 オーロラなんぞまるで見えないまま機内でぼんやり過ごし、気がつけばもうモンゴル上空。ウランバートルを通り過ぎたあたりで2度目の機内食、朝ごはんです。選択肢はなく、ホットミールはオムレツにホワイトソーセージ、ハッシュドポテトに炒めたホウレンソウやパプリカなどの野菜。それにヨーグルト、オレンジジュース、そしてもっちり度が高い薄焼きのライ麦パン。ホットコーヒーをブラックで飲みながら、目を覚まします。

 行くときみたいなチーフパーサーさんによる挨拶もなく、AY085便は最終の着陸態勢へ。機窓の外はすっかり明るくなり、地表は真っ白な雲なのかスモッグなのかに覆われて真っ白です。

 08:34(ヘルシンキ時間02:34)、AY085便は北京首都空港RWY01にランディングし、08:40にE11番ゲートにスポットイン。今回の飛行時間は7時間25分で、出発時の遅れをそのまま引きずって定刻より50分ほど遅れての到着になりました。

イメージ 8 ▲スモッグが立ちこめて真っ白で遠くが見えない北京首都空港に到着。

 眠い目をこすりながら入国審査場を抜けて託送荷物を引き取ります。ここでトラブルが。タリンからは、北京駐在の同僚と一緒に戻ってきたのですが、その同僚の預けた荷物が出てこない。荷物が出てこないかわりに、同僚の名前が書かれた紙が、取扱注意の荷物を載せるプラスチックケースに貼られて回っている。「あなたの荷物はこの便には載っていないので、託送荷物サービスカウンターへ行くように」という趣旨のことが書いてある。同僚が預けた荷物は、今回の出張で使う機材なども詰めたとても大きくて重いスーツケースだったのですが、タリン発ヘルシンキ行きの便が小型のプロペラ機なもんだから、重くて大きすぎるという理由で、最初からタリンでは搭載しなかったようです。いわゆる「ロスト・バゲージ」とは違って、別便で運んで来るので、連絡先(届け先)を提出してあとは届くのを待っておれ、ということらしい。こんなこともあるんだと驚くとともに、行程に小型機が含まれる場合は荷物の大きさには気をつけなくちゃとちょっと思いました。

イメージ 9 ▲北京からは瀋陽行きのCZ6102便に搭乗。

 同僚の荷物は翌日には届くということが判明したので、これでひとまず安心ということで到着ロビーに出たところで同僚と別れ、僕はターミナル間無料連絡バスで第2ターミナルへ移動し、10:45発の瀋陽行き中国南方航空CZ6102便に乗り換えます。北京からもうひと仕事あるのがなかなかつらい。

 長蛇の列の保安検査場を忍耐強く並んで突破し、28番ゲートへ前進。この日の機材はレジB-9929をつけたA320-200。10:10に搭乗が始まり、僕は普通席の45番A席に着席。すると、なぜか客室乗務員さんがやってきて個別に挨拶してくれて、丁寧に到着予定時間の案内までしてくれました。中国南方航空が加盟しているスカイチームでは僕はなんのステイタスも持っていないので、ちょっと不思議。なぜだろう?外国人だから??

イメージ 10 ▲中国の北の大地を東へ飛行。それにしても雪が全然ないなあ。

 10:31にドアが閉まってみると、隣の45番B席は空いたままで、ちょっとゆったりできます。窓側席と通路側席以外は空いている席が多く、ドル箱路線のようにいつも混んでいる北京~瀋陽線のフライトにしては乗客が少ない印象です。

 10:37にプッシュバックが始まり、10:41にタキシング、そして11:02にRWY36Rから離陸です。地表付近にはもやだかスモッグだかが薄く立ちこめていて、地上の景色ははっきり見えませんが、天気は快晴で、雲一つない青空の下を北東へ向けて飛んで行きます。

 機内では、いつもの紙袋が配られました。中には、僕がけっこう好きなアルミで包まれて温められたソーセージパンとミカンが1個。フィンエアーの機内で朝食を食べてから何も口にしていないので、これだけでもありがたいです。

 そして瀋陽桃仙空港には、12:12、RWY24に着陸し、12:16に13番ゲートにスポットイン。北京からの飛行時間は1時間10分でした。気温は1℃。プラスの気温だなんてちょっとびっくり。暖かいじゃん。この日は日曜日なので、早く帰宅して、眠りたいです。

イメージ 11 ▲中国南方航空の国内線普通席で配られるスナック袋。温めたソーセージパンが意外においしい。