毎日ヶ原新聞

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あおもり雪灯りまつり(後編)

イメージ 2 ▲青森ベイブリッジ、八甲田丸、ワ・ラッセ、A-FACTORYが雪灯りに包まれる青森の冬の夜。

 2019年1月26日、しばれます。

 青森に帰省したこの日、夕方5時頃に何も知らずに青森駅前の「ねぶたの家 ワ・ラッセ」の前を通りかかったところ、「ワ・ラッセ」と「A-FACTORY」の間の広場が妙に賑わっています。この広場は、かつて青函連絡船が運航されていた時代に、連絡船に貨車を積み込む線路が敷かれていた場所で「第一岸壁」と呼ばれていました。現在メモリアルシップ「八甲田丸」が停泊しているのが「第二岸壁」で、それに隣接していた連絡船待合室から「第一岸壁」に停泊する連絡船に乗り込む「第一乗船口」とは長い跨線橋でつながっていたものです。

 そんな元「第一岸壁」の広場では、1月25日から27日までの3日間、今年で9回目となる「あおもり雪灯りまつり」が開催中だったのです!全然知らんかった!

イメージ 3 ▲「あおもり雪灯りまつり」でした。

 11月30日から始まった「あおもり灯りと紙のページェント」から、2月2、3日開催の「第41回青森冬まつり」までをひとまとめにして「あおもり冬のワンダーランド♪」と銘打ったイベントが開催されていて、「あおもり雪灯りまつり」もその一環という位置づけみたいです。

 まつりのメインは、市民のみなさんの協力で制作されて広場にちりばめられた2,000個の「雪灯り」。広場ではこの「雪灯り」に火が灯り、右には「ワ・ラッセ」の建物に飾られたイルミネーション、左にはライトアップされた「A-FACTORY」の建物、その奥にはこれまたライトアップされた「八甲田丸」、そして上には「青森ベイブリッジ」、しかも折良くこの日は周囲が純白の新雪に覆われて、なんとも美しい冬のイルミネーションに仕上がっているではありませんか。

イメージ 1 ▲「ワ・ラッセ」寄りに並ぶ雪灯りと「ワ・ラッセ」のイルミネーション。

イメージ 7 ▲「ワ・ラッセ」入口横ではねぶた絵師京野和鴻さん作のねぶた「毘沙門天」も見得を切ってます。

 広場の中央あたりには、青森大学の学生たちがつくった「イグルー(圧雪ブロックを使って作ったエスキモー版のかまくら)」があり、中に入ってみることもできます。「イグルー」の中にも雪灯りが飾ってありますね。

 広場の入口には、たぶんもともとある築山を利用したのだと思いますが、雪山がこさえてあり、ここに上ると会場全体が見渡せて、格好の展望台になっています。大勢の来場者がここに上っては写真撮影に興じていました。

 2,000個の雪灯りの間を縫うように思い思いに散策をしてみると、雪国っていいなという気分になってきますが、そうこうしているうちにかなりしばれてきました。雪国の暮らしはやっぱり厳しい。ちょっと早く暖かいところに入りたいな…… とにかく、青森市内に実家がありながら、こんなイベントが開かれているなんて全然知らなかった。こういうので冬も観光客が大勢訪れて、青森駅周辺や新町通りが活気を取り戻してくれたらいいな。

イメージ 5 ▲青森大学の学生さんたちがこしらえた「イグルー」。

イメージ 6 ▲「A-FACTORY」寄りに置かれた雪灯り。中央奥にはライトアップされた「八甲田丸」。

イメージ 4 ▲雪灯りにズーム!氷じゃなく雪でできているのではかない感じがしますね。