毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「やまびこ」でグランクラス(後編)

イメージ 1 ▲盛岡駅13番線で出発を待つ「やまびこ52号」。

 2018年8月19日、空席あるじゃん!!

 「はやぶさ24号」で盛岡駅11番線に到着し、反対側のホームに移って13番線に停車中の15:07発の「やまびこ52号」に乗り換えます。グランクラスにしか空席がなかったので、しかたなくグランクラスに乗ります!グランクラスに乗るのは今回が2回目。初めて乗ったのは、コチラの記事にありますとおり、東日本大震災直後の2011年6月24日の「はやぶさ506号」。震災直後で、東北新幹線はまだかなりの徐行運転区間があり、新青森~東京の所要時間が4時間以上かかっていた頃の震災特別ダイヤでした。グランクラス料金のうち5,000円が震災の義捐金になっていました。

 今回はそれに続いて7年ぶり2回目のグランクラス。「やまびこ」のグランクラスに乗るのは初めてです。1人掛け×2人掛けのシートが6列で18席しかないグランクラスの最後列の1人掛けシート6番A席に着席し、14:50に発車していった「はやぶさ・こまち24号」に続いて、15:07に盛岡駅を出発します。盛岡発車時のグランクラス車の乗客は僕も含めて2人。北上で1人、くりこま高原で4人、一ノ関で1人、仙台で2人とこまめに乗車があり、宇都宮からも2人降りて4人乗りました。

イメージ 2 ▲7年ぶりに乗ることになったグランクラス。

 15:07に盛岡駅を発車した「やまびこ52号」は、仙台まで各駅に停まり、仙台からは福島、郡山、宇都宮、大宮、上野の順に停まっていきます。盛岡から東京までの所要時間は3時間17分で、新青森から「はやぶさ」に乗ったのとほぼ同じぐらいの時間、グランクラスを楽しむことができます。グランクラスのサービスには、座席の利用だけで、グランクラスアテンダントは乗車せず、軽食やドリンク、おしぼり等のサービスは行わない「シートのみサービス」もあり、「やまびこ」では「シートのみサービス」だけだと実は思っていたのですが、アテンダントさんがいて、発車後おしぼりが届けられ、飲み物を聞かれたので、フルサービスであることが判明。やったー。「シートのみサービス」なのは東京~仙台間運行の「やまびこ」でした。

イメージ 3 ▲盛岡発車後、アテンダントさんがおしぼりを持ってきてくれました。席にはメニューが置いてあります。

 ドリンクは、青森駅前A-factory内の「シードル工房」で生産されている「アオモリシードル」をお願いしました。200ml入りの小瓶とグランクラスマークが入ったグラスが運ばれてきます。「アオモリシードル」にはスタンダード、スイート、ドライの3種がありますが、グランクラスで提供されるのはスタンダードです。厳選した青森県産ふじとジョナゴールドだけを使用し低温でじっくり発酵させたシードル、よく冷えていて、とてもおいしいです。「七彩(なないろ)めぐり」という亀田製菓のおつまみもつきます。

 盛岡を出ると大宮までの間に仙台にしか停車しない「はやぶさ」と違って、停車駅の多い「やまびこ」では、細かく乗客の出入りがあるので、アテンダントさんは停車駅のたびにホームに降りて乗客の送迎をし、おしぼりや軽食を出したりドリンクのオーダーをとったり、息つく暇もないという感じですね。

イメージ 4 ▲ドリンクは青森駅前でつくられている「アオモリシードル」を。アルコール度数は5%。

 グランクラスの乗客には、軽食が供されます。洋食と和食があり、どうして和食を選択しなかったのか謎なのですが、なぜか洋食にしてしまい、仙台を過ぎたら持ってきてもらうようにお願いしました。

 仙台までの間にもう1本「アオモリシードル」をいただき、古川を出たところでアテンダントさんに「そろそろお持ちしてもよろしいですか」と言われたのをしおに軽食を出してもらいました。

 この日の洋軽食は、サンドイッチが「岩手県産のベーコンとチーズ、北海道産コーンと枝豆のポテトサラダサンド」と「タマゴサラダサンド」、これに「北海道産ウィンナーとじゃがいものジャーマンポテト風」と「東北産白桃、キウイフルーツ」が添えられています。また、オリジナルパウンドケーキもあり、これは「風薫~福島県産 若桃~」というパウンドケーキで、「桃の産地である福島県で採れた若桃を、甘露煮にして生地に加え、ほんのり甘くしっとりとしたパウンドケーキにしあげました」とあります。グラスカップに淹れられたホットコーヒーもいただいて、ゆったりと「やまびこ」のグランクラスを堪能できました。

 しかしながら、仙台発車後、トイレついでにグリーン車の9号車、普通車指定席の8号車を通り抜けてみましたが、どちらの車両にも空席がいくつかあるではないか!全部満席だって言うから唯一空席があったグランクラスにしたというのに、満席だったんじゃないんかいっ!ここらへんが指定席の空席の有無の妙なんでしょうなあ……17両編成のうち自由席が7両もあるので、自由席でもよかったかも……と思ってもあとのまつり。というわけで、終点東京に到着したのは18:24でした。あっ、そう言えばたまたま気がついたんですが、福島駅の発車メロディって夏の高校野球甲子園のテーマじゃないですか。ぐっとくるね、

イメージ 5 ▲洋軽食やらおつまみやら、2本目の「アオモリシードル」やら。

イメージ 7 ▲洋軽食は、岩手県や北海道の食材を使ったサンドイッチがメイン。

イメージ 6 ▲ホットコーヒーも紙コップではなくグラスコップに淹れられて出てきます。