毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「深川めし」と「国技館やきとり」

イメージ 1 ▲「はやぶさ35号」の車内で食べたのはこの2品。

 2018年8月18日、荷物が届かない。

 8月16日に瀋陽を引き上げて成田空港に着いたとき、スーツケースなど大きな荷物を4つ持って帰ってきたので、1人ではとうていこれを運んで都心へ移動することはできないので、2つは宅配便で発送しました。

 東京では足立区内にアパートを借りて、25日に正式入居することにしてて、それまでは馬喰町の定宿ホテルに滞在する予定なんですが、アパートの鍵は18日に受け取ることになっているので、成田空港から宅配便で出した荷物は18日の午後イチにアパートの方へ届けてもらうよう配達日時を指定しました。

 そして8月18日、指定時間は14時から16時の間なのですが、これが16時を過ぎても全然届かない。16時半を過ぎても来ないので、電話で問い合わせたところ、「午前中という指定でしたので午前中にお届けしたらご不在でしたので持ち帰りました」と言われた。いやだって、ネットで伝票番号を入力して「荷物お問い合わせ結果」を表示させてみると、「お届け予定日時」はちゃんと「18日14時-16時」になってるし!!

 実はこの日は、16時までに荷物を引き取って、上野発17:26の「はやぶさ33号」に乗って青森の実家へ帰るつもりだったのだ。電話をしたら配達トラックは近くにいるということでわりとすぐに届けてくれたんですが、もはや「はやぶさ33号」には間に合わなかったので、18:26発の「はやぶさ35号」に変更!

イメージ 2 ▲両国国技館名物「国技館やきとり」が上野駅でも買えるとは。

 上野駅に着いたのもけっこうぎりぎりだったんですが、昼も食べてないし、とにかく何か食べ物を調達しなければと、新幹線乗換口から入ってエスカレータで下る前に店舗が並んでいるエリアにある「駅弁屋」で「深川めし」と「国技館やきとり」をゲットし、20番線から「はやぶさ・こまち35号」に乗り込みました。

 少なくとも次の大宮までは隣席は空席のままだったので、今のうちに食べてしまおうと、まずは「国技館やきとり」に着手。なんと「国技館やきとり」が上野駅の駅弁売店で買えるとは思わなかった。

 「国技館やきとり」は、まだ蔵前に国技館があった頃は、入り口の脇で炭火で香ばしい煙を立ちのぼらせながら焼かれていたそうですが、国技館が両国に移り、国技館地下の「焼き鳥工場」で作られるようになっても変わらぬ名物。蔵前時代から継ぎ足して使われてきた秘伝のタレに6回浸しては焼きを繰り返すので、味がしっかり染み込んで、冷めてもおいしい。箱の中には正肉3本、つくね2本が入っていて、ああ、ビールがほしくなる!

イメージ 3 ▲東京名物「深川めし」。

イメージ 4 ▲アサリもウマイが、アナゴもウマイ。

 さあそして「深川めし」。東京・上野から列車に乗るときによく購入する僕の好きな駅弁の一つです。

 「深川めし振興協議会」のHPによれば、江戸時代、今の江東区永代、佐賀あたりは深川浦と呼ばれ、深川名産としてハマグリ、カキ、バカガイ(アオヤギ)など貝類が豊富に獲れていたそうです。深川の漁師たちが、船上でアサリや長ネギ、豆腐を煮た澄まし汁を冷や飯にかけて食べたとか、塩茹でしたバカガイをごはんに載せて食べていたとか、そういう漁師の賄い飯が「深川めし」のルーツらしい。これが一般家庭では、新鮮なアサリが安価で手に入る深川ならではの家庭料理として、アサリを入れた炊き込みごはんが広く普及したそうです。駅弁の「深川めし」も炊き込みスタイルを踏襲しています。

 製造販売元のNREのHPによれば、「あさりのうま味と生姜の効いた深川煮や穴子を漁師風に豪快に盛り込み、箸休めにべったら漬と小茄子漬を添えました。 東京ならではの粋な味わいをご堪能ください」とのこと。国産米を使った茶飯の半分にはアサリ、油揚げ、ごぼう、生姜の深川煮を載せてわけぎを散らし、残りの半分には海苔を敷いてその上には煮穴子。おかずには玉子焼 、こんにゃくとニンジンの煮物、べったら漬 、小茄子漬が添えられています。江戸前の磯の香りたっぷりの、掛け値なしの名物駅弁だと思います。

 腹もいっぱいになり、車内販売で熱いホットコーヒーを買って飲んで、これでようやく人心地。「はやぶさ35号」は新青森止まりなので、うっかり爆睡しても乗り過ごして気がついたら北海道に上陸していたという心配も皆無。終点新青森までゆっくり寝ていきまーす。

イメージ 6 ▲20:33、盛岡到着。「こまち35号」切り離しのため4分停車。

イメージ 5 ▲盛岡発車後は、二戸、八戸、七戸十和田に停車して、終点新青森には21:37到着予定。