毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

八雲立つ出雲八重垣特急やくも(2017年月イチ日本・7月編;その13)

イメージ 2 ▲巻き取り式のトレインマーク、エル特急のマーク、なんて貴重な存在なんでしょう!

 2017年7月24日、伯備線、豪雨。

 17:22、特急「やくも26号」が米子駅の1番線に到着しました。

 特急「やくも」の車両は381系電車。国鉄時代に製造された振子式の直流特急形車両で、全区間で振り子装置を作動させ、曲線の多い伯備線内でも高速運転を可能にしています。現行の塗装こそ違え、車体の外観はまさに「国鉄形」そのもの。トレインマークも巻き取り式のままで、その上のエンブレムも、中央折れ曲がり式のタイフォンカバーも、往事のまま。国鉄形特急車両は、「くろしお」からも「北近畿ビッグXネットワーク」からも既に引退したはずなので、この特急「やくも」が最後に残った現役で走る国鉄形特急車両ではないでしょうか(JR東日本の185系は別として。)。

イメージ 1 ▲米子駅に到着した岡山行き特急「やくも26号」。

イメージ 3 ▲トレインマークは巻き取り式なのにドア脇の行き先表示はLEDというのは少し残念。

 特急「やくも26号」は、先頭が4号車、最後尾が1号車の4両編成。1号車グリーン車指定席、2号車と3号車が普通車指定席、4号車が普通車自由席となっています。今回は、岡山を早朝に発って、猛暑の中を鳥取、境港、米子と動いて仕事をし、しかもこれから更に佐世保まで行かなければならないというハードスケジュールなので、せめてゆっくり休みたいと思い、奮発してグリーン車に乗りました。特急「やくも」には、宍道から出雲市までのごく短い区間を乗ったことがあるだけで、じっくり腰を据えて乗るのは今回が初めてです。

イメージ 4 ▲1×2列のシートが並ぶ1号車グリーン車指定席の車内。

イメージ 5 ▲右は一人がけのどっしりとしたシート。

イメージ 6 ▲こちらは二人がけシート。シート部分は通路よりも一段高くなってます。

 1号車のグリーン車は、6、7、8、9、22、23、24、25号の4往復はパノラマ型グリーン車で運行されるそうですが、26号は一般型のグリーン車。車内は、通路をはさんで1人掛けと2人掛けのシートが並んでいます。シート部分は通路よりも一段高くなって眺望を確保し、シートは全体的にどっしりとした印象。ヘッドレスト部分が細まっててなんとなく貧弱に見えるのは、後ろの席からの前方展望の妨げにならないように横幅を抑えたかららしい。パノラマ型じゃなければ関係ないことですが。

イメージ 7 ▲伯備線に入って、青々とした田んぼの中をひた走ります。

 米子を発車した「やくも26号」は、通過駅の伯耆大山から伯備線に入ります。伯備線を通して乗ったことがあるのは寝台特急「サンライズ出雲」でだけで、特急「やくも」で伯備線を乗るのは今回が初めて。

 青々と稲が育つ田んぼを眺めながら伯備線を行けば、空模様がなんだかアヤシイ。江尾で運転停車し、17:46発の新見始発西出雲行き普通列車831Mと交換したようです。「エビ」とはまた変わった名前の駅である。根雨でも運転停車で、根雨で乗降扱いの停車をする「やくも19号」と交換。この時点で3分ほどの遅れになってます。「やくも26号」は生山に停車。「やくも」は根雨に停車するのと生山に停車するのと2パターンがあるみたいです。所定では生山18:09発のところ、18:14発となり、早くも5分遅れ。岡山で新幹線への乗継時間が5分しかない僕としては、もうムリじゃん。回復できるのでしょうか。
 
 と不安になっていると、気がつけば外は豪雨!むちゃくちゃすごい雨が降っているではないか!こらあかん、雨量規制で停止まったりしたら目もあてられん。あー、でもここで眠くなってきた。グリーン車のたっぷりと余裕のあるシートに座ってたら、早朝からの疲れが出たのか急に睡魔が………

イメージ 8 ▲江尾で西出雲行き普通列車831Mと交換したもよう。

イメージ 9 ▲生山に停車。この時点で5分の遅れで、岡山駅での乗継が怪しくなってきた。