毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

レストラン「Beer House」(初欧州大陸はエストニア;その16)

イメージ 4 ▲どう見てもムーミンに出てくるミーの頭にしか見えないパンが登場。

 2017年7月10日、ワインはモルドバ産で。

 タリンのドイツレストラン「Beer House」でハニー・ビールを飲んでます。前回ご紹介したお料理は全部前菜。メインディッシュはこれからです。

 前回も書きましたが、タリンはニシンも美味いが肉類がなんでも美味しい。シーザーサラダもチキンの胸肉でしたが、メインディッシュでもチキンをオーダーしてみたよ。それは「Crisp chicken in Parmesan crust with corn and zucchini ragout and butter sauce」、衣をつけてさくっと揚げたチキンは、ナイフを入れると肉汁があふれてなんともジューシー。バターソースが衣に浸みているのもまたウマし。

イメージ 1 ▲さっくりと揚がったチキンにコーンとズッキーニを添えて、たっぷりのバターソース。

イメージ 2 ▲バターソースが衣に浸みて、肉もジューシー。ごはんが合いそう。

 ドイツ系のレストランなので、ソーセージのメニューも豊富で、はずせません。まずは「Weisswurst」、すなわち「白いソーセージ」を食べてみましょう。添えられているのはビールで煮込んだザワークラウトです。そして「Bratwurst」、「細かく刻んだ肉で作ったソーセージ」というのがもともとの意味のようですが、表面にかりっとした焦げ目をつけた、食感のしっかりしたおいしいソーセージです。

イメージ 3 ▲「ヴァイスヴルスト」、白いソーセージ。

イメージ 6 ▲「ブラートヴルスト」、「細かく刻んだ肉で作ったソーセージ」がもともとの意味。

 自家醸造のビールもおいしいですが、他のお酒もいろいろあります。まず、タリンと言えば「Vana Tallinn」。「Old Tallinn」という意味のお酒で、ジャマイカ産のラムをベースにしたアルコール度数は高いがすごく甘いリキュール。オリジナルフレーバーのものはアルコール度数40%、45%、50%の3種類があり、とても甘いので、デザートワイン的に楽しむのがいいかも。今回はアルコール度数16%の「Vana Tallinn Cream」を飲んでみました。カルア・ミルクみたいな感じですね。

 もう一つ今回飲んだのは、モルドバのワイン。モルドバはウクライナとルーマニアにはさまれた黒海の西北方にある国ですが、こういう東欧のワインは日本ではなかなか飲む機会がないですよね。

イメージ 8 ▲「Vana Tallinn Cream」。アルコール度数低めで甘くて飲みやすすぎ。

イメージ 7 ▲なかなか飲む機会のないモルドバ・ワインの白もいってみよう。

 あともう一つ、このレストランではずしちゃいけないメインディッシュは、なんと言ってもコレ、「Beef goulash soup served in bread bowl」。英語の「goulash」は、ハンガリーのスープである「グヤーシュ(gulyás)」で、「ビーフシチュー」といった感じ。これば、パンをくりぬいた器に入って出てくるんです!冒頭1枚目の写真のように、鍋のように丸いパンにはちゃんとフタがしてあり、ご丁寧にもそのフタのつまみもパンでできています。このフタをとると、中には上にたっぷりとサワークリームをかけた牛肉グヤーシュが入って、まったりと濃厚にとろけるシチューとそれが染み込んだパンはたまらなくおいしいのでした。

イメージ 5 ▲ハンガリーに起源を持つ「グヤーシュ」というシチューがパンの器の中にたっぷりと。

 「Beer House」で同僚たちと大いに飲んで大いに食べて、大満足で外に出て見れば、時間はもう22時だというのに、まだ明るい!飲んでも飲んでも外が明るいなんて、いつまで飲んでも飲み終わらないじゃないか(笑)。

 7月なのに、気温は15℃ほどという涼しさ。まだ明るいけど吹いているのは夜風なんでしょうから、夜風にあたりながらのんびり歩いてホテルへ帰還。旧市街はこんな時間でも多くの観光客でにぎわっていて、とても夜中とは思えません。

 ホテルの部屋の窓からは、さすがにそろそろ暮れてきた旧市街の風景が見渡せて、なんとも幻想的。フィンランド湾の水平線はあかね色に染まり、アレクサンドル・ネフスキー大聖堂のタマネギ屋根や「台所を覗く塔」や聖ニコラス教会などの尖塔が少しずつ闇に沈んでいくのを飽きずに眺めていると、おや、時計はもう23時を指しているではないですか。

イメージ 9 ▲ホテルの窓からは、フィンランド湾の水平線の夕焼けが望めます。

イメージ 10 ▲旧市街の教会の尖塔などが幻想的に浮かび上がってます。